“食べられる”自由度の高いダイエット!? 「スローな糖質」に置き換えるだけの“スローカーボダイエット”とは
スローカーボダイエットのルール
創始者によると、スローカーボダイエットでは次の5つのルールに従うことが求められる。
1.デンプン質の“白い”炭水化物を避ける
このダイエットで体重を減らしたいなら、週に6日は加工された炭水化物(パン、パスタ、シリアル、焼き菓子など)をすべて避ける必要がある。筋肉と筋量の増強が目的なら、レジスタンストレーニングの終了後30分以内に限り、このような炭水化物を食べることが許される。
2.同じ物を繰り返し食べる
スローカーボダイエットでは、許可された5つの食品群(動物性タンパク質、野菜、豆類、脂質、スパイス)を使って、毎日同じ物を作ることが勧められる。とはいえ、米国疾病管理センター(CDC)が指摘するように、幅広い食品を摂取するのは健康管理と体重管理の役に立つ。よって、ダイエットに適した食材をいくつか取り入れるのはいいけれど、それ以外の食品を完全に制限する必要は一切ない。
3.飲み物は低カロリーのものだけ(特に水)
スローカーボダイエットでは水に加えて、人工的に甘くされていない紅茶とコーヒーを飲むことも重視される。その一方で、アルコールやジュース、スムージーをはじめとする高カロリーの飲み物の摂取は推奨されない(甘党の人は低カロリーのカクテルやヘルシーなスムージーで欲を満たし、健康上の目標から遠ざからないようにしよう)。
4.フルーツを食べない
スローカーボダイエットでは、糖が多すぎるという理由からフルーツの摂取が完全に禁止される。ただし、ダイエット中もフルーツの摂取を勧める専門家が依然として多いのは言及に値する。
5.週に1日はダイエットを“休む”
スローカーボダイエットのガイドラインによると、週に1日は好きな食べ物と飲み物を摂取していい。こういう日は一般的に“チートデイ”と呼ばれるけれど、私たちとしては“休憩”と呼びたいところ。美味しい食事を楽しみながら、体の感覚に気を配ろう。このダイエットを始めたことで、ヘルシーかつ食べ応えのある食事の定義が自分の中で変わっていることに気付く可能性もある。
スローカーボダイエットのメリット
このダイエットでは、加工食品、砂糖で甘くされた飲み物、栄養価の低い食品全般を排除するので、ほぼ間違いなく体重が減る。週に1日は何でも食べられるので、物足りないと感じることも少ないだろう(それが仇となる可能性もあるけれど)。 スローカーボダイエットに関するネット上のレビューは賛否両論。でも、ポジティブな意見が多いのは確かで、アマゾンには「このテクニックを一切取り入れなくても、この本を読むと健康に対する考え方が変わる。この本には有益な情報が詰まっている。この12カ月で私が体重を減らし、体力をつけ、速く走れるようになったのにも、この本が関係している」というレビューもある。 このレビューはさらにこう続く。「フェリス氏のコンセプトは概して誤解されやすい。この本で説明されているのは、ダイエットの近道や“ハック”ではない。最小限のインプットから最大限のアウトプットを効率良く出すためのテクニックだ。ただし、この“最小限のインプット”にも努力と献身は必要。頑張ろうという覚悟の分だけ報われる」(これは個人の意見に過ぎないけれど、的を得ている)