【釜山国際映画祭 2024】坂口健太郎くんを追っかけ! 現地レポート
この『さよならのつづき』、韓国で放送中の『愛のあとに来るもの』とタイトル的になんかイメージ被ってる気がするんですけども、内容的には全然違います。私の独断でぶっちゃけ言わせてもらえると、ドラマとしてはこっちのほうが格段にいい! 『ちゅらさん』『ひよっこ』という朝ドラの名作を手掛けてきた、日本で屈指の名脚本家・岡田恵和の脚本がめちゃくちゃいい!この人の脚本には決して悪人はでてこないし、それでいながら人間を綺麗事で描いていないんですね。オープントークでの坂口くんは、その脚本作りにも触れています。
「成瀬は一度自分の命を諦めかけた男の子で、新しい心臓をもらって覚醒した雄介の感覚は、想像を絶すること。脚本を作る段階でも監督とキャストがたくさんコミュニケーションを取りながら、ヒントのようなものを見つけてキャラクターを作っていた記憶があります。愛情っていうものは必ずしもすべてがしあわせなことでもない、辛い選択、間違ったこともしてしまうこともある。今回の作品は色んな種類の愛を本当に丁寧に描いた作品、だからこそ国を超えて届くだろうなと。ダイナミックなこと、大きなことが起きているかっていうとそうでない、ひとりの男性、ひとりの女性をとりまく近しい人たちの中で起きてることなんだけど、その中にいろんなやり取り、心のコミュニケーションがある。その瞬間を皆さんに感じていただいて心に残っていけばいいなと思っています」
気になる内容は?
いろんな人に怒られそうなのを承知でいいますけど、実は映画祭で上映された1話と2話に「それはちょっとないんでは」という演出とかエピソードがあり、この作品どうなんだろう……と思っちゃう、思っちゃうんだけども、これが後半になってもうグイグイ来るっつううか、6、7、8話とかすごいというか、イチャイチャだけ見せてるドラマじゃ全然ない見ごたえになってきます。 監督が「美しいラブストーリーだけど、残酷な物語でもある」と言ってましたが、ホントその通り。「オッサンに愛されるキャラ」を演じていない有村さんもいいし、坂口くんも『愛のあとに来るもの』よりもぜんぜんハマってる、そして中村ゆりさん演じる坂口くんの妻のキャラクターが身勝手さと誠実さの間で揺れる姿が本当に人間的で、素晴らしすぎ! つまり私が何がいいたいかっていうと、1、2話を見てそんなでもなくても、ぜひ最後まで見てほしい! ということで、坂口くんのお言葉を。