「薬学部」と「医学部」は具体的に何が違うのでしょうか? また「学費はどれくらい違う」のですか?
将来の進路を考えたとき、薬学部と医学部は具体的に何が違うのかと疑問に思う人もいるかもしれません。薬学部と医学部には、学習内容やキャリアパスなど、さまざまな面で差があるようです。そこで今回は、薬学部と医学部の学費の違いから資格取得後のキャリアなどについて実際の統計から解説します。ぜひ参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
薬学部と医学部の違い
薬学部は、人体や病気の基礎から薬の影響、適正な薬の使い方などを大学で6年間学びます。薬学部卒業見込み、または卒業となれば薬剤師国家試験の受験資格を得ることができます。 医学部は「医師」になるために大学で6年間学び、医学を修めて病気の治療や薬物など医療のプロフェッショナルを目指す学部だといえるでしょう。医学部を卒業見込み、または卒業となったら医師国家試験の受験資格が得られ、その後試験に合格することで医師として認められることになります。 薬学部と医学部では共に「人を治す」ための知識を学びますが、勉強内容の違いや目指す資格の種類が異なるだけでなく、学費に大きな差があるのが特徴です。また、資格取得後のキャリアにより、年収にも大きな差が出るといわれています。
学費の差
国立大学の場合「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」が定められているため、標準額より学費を高く設定している大学以外は、医学部と薬学部の学費はほとんど同額となり、6年間で約350万円です。 私立大学の場合は、学校により学費が大きく異なりますが、薬学部の場合は6年間で約1000~1400万円、医学部は約1850~4600万円です。 医学部で最も学費が高いといわれる東京女子医科大学の令和7年度初年度の学生募集要項によると、初年度の納入学が1144万9000円、次年度以降が695万3000円であり、6年間で4621万4000円となります。 薬学部で最も学費が高いといわれる立命館大学では、初年度および次年度以降で1年間に239万6800円必要になるため、6年間で1438万800円が必要です。私立大学の場合、医学部は薬学部の4倍近い学費が必要になることが分かります。