【速攻試乗】KTM新型250デューク「 OHCの新エンジンは2スト的な特性!? 車体はよりコンパクト&フレンドリーに」
国産250ccモデルとはかなりキャラが違う!「ピリリとした辛味のあるコンパクトスポーツ」
帰路の高速道路でも、250デュークはなかなかに生きのよい走りを見せた。トップ6速のメーター読みで80km/h時に約5000rpm、100km/h時に約6250rpmと回転上昇していくエンジンは、高速上では拍車がかかった回転域にあるからだ。9000rpm過ぎまで淀みなく上昇していくエンジンを生かせば、制限速度の1.5倍くらいは軽く出そうな雰囲気だが、そこまで速度を乗せなくても十分ストレスフリーな楽しさを満喫できる。 またコンパクト過ぎて心もとないという先入観のあった車体も、意外と直進性は揺るぎない。前下がりの傾斜が特徴的なヘッドライトまわりのデザインも効いているようで、走行風をうまく整流している印象だった。 先に紹介したように、250デュークは国産250cc単気筒のロードモデルに比べ、低回転から従順なトルクという印象は薄い。そして明確にパワーバンドがあるピーキーな面も、昨今の国産の250cc単気筒モデルではありそうでない特徴だ。 オールラウンドな性能とは言えないものの、このピリリと辛い一面を見せるエンジンとコンパクトな車体でファンライドできる個性が、小排気量デュークの魅力だと実感させてくれた試乗だった。 レポート●阪本一史 写真●富樫秀明
2024年型KTM250デューク主要諸元
■エンジン 水冷4ストローク単気筒OHC4バルブ ボア・ストローク72.0mm×61.1mm 排気量249cc 圧縮比12.4 燃料供給装置:フューエルインジェクション 点火方式フルトランジスタ 始動方式セル ■性能 最高出力23kW(31ps)/9500rpm 最大トルク25Nm(2.5kgm)/7500rpm ■変速機 6段リターン 変速比 1速3.000 2速1.933 3速1.444 4速1.142 5速0.956 6速0.875 一次減速比2.814 二次減速比3.071 ■寸法・重量 全長── 全幅── 全高── 軸距1370 シート高800(各mm) キャスター24°00′ トレール── タイヤF110/70R17 R150/60R17 乾燥重量165kg ■容量 燃料タンク15L エンジンオイル1.2L ■価格 68万9000円