90年ぶり「陸奥湾」震源のM5以上の地震 いまだからこそ考えたい「防災」【#2】『日本海側海溝型地震』6分で津波到達…1人1人に求められる日頃の備え 「来るべき災害への備え」どうする?(全3回)
「やっぱりご自身のいる場所が、津波の浸水エリアなのかっていうことを、まず把握していただいて、それでハザードマップを見て、どこまで逃げれば大丈夫なのかっていうことを把握していただいて、そこまで行くのに何分かかるんだっていうことをですね。やっぱりまず、ちゃんと想定していただくということが大事なんだと思うんですよ。118万人県民の皆様はいらっしゃって、例えば県庁の職員みんなで応援しに行くって言っても、県庁の職員といっても4000人弱しかいない。それで、警察官も2000人ちょっとしかいない。さらに、消防とか自衛隊って合わせたって118万人を一気に避難させるなんてことは、これできないんですね」 「だからやっぱり6分っていうことは、もう揺れた瞬間から逃げ始めないと、もう間に合わないわけですから。やっぱりまずは、正直申し上げて、自分の置かれてる状況をまず把握して、逃げる想定をするというところを、それぞれがやっていただかないと。なかなかこれはですね、難しいなというふうに私は思っています」 ■「過疎」「高い高齢化率」と防災 河村庸市キャスター 「いわゆる自助の重要性というのもあるかと思うんですけれども、沿岸部は過疎地域も多いほか、高齢化率も高いという現実もありますけれども、これは自助にも限界がある部分もありますでしょうか」 青森県・宮下宗一郎知事 「その通りですね。ですから、そのときには共助という考え方が次に必要になって。ご近所の中で助け合うということ。それからさらには、自主防災組織というのをしっかり結成していただいて、いざというときにどうやってみんなで逃げるかということを考えていただく。さらには地域には防災士っていう方もいらっしゃいますから、その防災士に相談をしてですね。しっかりと地域の。お住まいの地域の助け合いの体制を整えておくということが、非常に重要なんだというふうに考えています」 河村庸市キャスター 「自主防災組織も地域の中でどうしても多く組織しているところもあれば、あまりないところもあるかと思うんですけれども。高齢化も進んでいまして、青森テレビの取材では、町内会単位での維持が困難という地域もありました。その辺りいかがでしょうか」 青森県・宮下宗一郎知事 「そうは言ってもですね。困難だと言ってしまえば、もうそれで終わりなんですね。でも、その困難をやっぱり各地でしっかりと乗り越えていただくということが大事だと思いますし、やっぱり名簿を一つ作るのでも、今大変な状況にあると。私も市長をやってましたから、よく存じ上げてます」