90年ぶり「陸奥湾」で揺れ伴う「マグニチュード5以上」の地震 震度4が1週間で『2度』 有識者は前回同様の「内陸の地震」と指摘 青森県
20日午後3時40分ごろ、青森県平内町や野辺地町などで震度4を観測する「やや強い地震」がありました。陸奥湾を震源とする地震で、震度4を観測したのは11月16日に続き2回目。マグニチュード5以上となるのは90年ぶりです。 【写真を見る】90年ぶり「陸奥湾」で揺れ伴う「マグニチュード5以上」の地震 震度4が1週間で『2度』 有識者は前回同様の「内陸の地震」と指摘 青森県 ■M5以上の「やや強い地震」 突然の揺れに動揺 青森市勝田2丁目にある東奥学園高校の地震発生直後の様子です。 生徒 「えっ?地震」 「まだ揺れてるよ」 地震の揺れに生徒たちも驚いた表情を浮かべていました。 校内放送 「先ほどの地震。青森市・震度3。津波なし。ただ余震があるかもしれないので、自分の身は自分で守るようにしてください、気を付けて帰ってください」 地震は午後3時40分ごろに起き、マグニチュードは5.1、最大震度4を平内町、野辺地町、横浜町、佐井村で観測しました。青森市やむつ市などで震度3を観測しました。 市川麻耶キャスター 「青森市松森にある青森テレビの2階のスタジオも揺れを感じています。照明が左右に揺れているのがわかります。かなり長い揺れです。いまも揺れが続いています」 県によりますと、これまでのところこの地震による被害の情報は入っていません。原子力関連施設にも影響は出ていないということです。 ■陸奥湾の揺れ伴う地震で「マグニチュード5以上」は90年ぶり 有識者は‥ 今回震源となったのは陸奥湾です。気象庁のデータベースに記録が残る1919年以降の地震で陸奥湾で震度4を観測したのは11月16日以来2度目。また、揺れが伴う地震でマグニチュード5以上になったのは1934年以来90年ぶりです。 今回の地震について地震学が専門の弘前大学大学院・前田拓人教授は前回発生した陸奥湾を震源とする地震で、震度4を観測したさいと同じ「内陸の地震」と指摘します。 弘前大学大学院 理工学研究科 前田拓人 教授 「今回の地震はいわゆる『プレート境界の地震』ではないという意味で『内陸の地震』と言っていいと思います。11月16日21時ごろと、さきほど(20日)の地震だけではなくて、その間にも人間が感じないくらいの小さな地震がかなりたくさん発生している。こういったものがしばらく続くことは、まず間違いないかな。そのなかで、人が揺れるほど大きい地震がどれだけ起きるかはまだわからない」
今回の地震による津波はありませんでしたが、前田教授は陸奥湾を震源とした地震による津波被害も想定されるため、普段の備えを見直すことが重要だと呼びかけています。
青森テレビ
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