【NPB】地方開催が多い県、少ない県はどこ?
プロ野球は今週からキャンプがスタート、先週には今シーズンの公式戦スケジュールも発表されており、開幕に向けて球界が動き出している。26日に公開されたパ・リーグのスケジュールに一か所「異変」があったことをご存じだろうか。7月13日にロッテが「東京ドーム」でソフトバンクとのホームゲームを開催するのである。実はロッテは2005年7月27日富山アルペンスタジアムでの西武戦以降、738試合連続でホームゲームをQVCマリンスタジアムで開催していて、今回の東京ドームでの試合が予定通り行われれば780試合ぶりの「本拠地球場以外でのホームゲーム」となるのだ。 すべての試合が基本的にホームスタジアムで行われるMLBとは違って、日本では多くの球団が「本拠地球場以外でのホームゲーム」いわゆる地方開催を毎年行っており、ロッテのような例は極めて珍しいケースだった。 表1はロッテが地方開催を行わなかった2006年以降に他球団が地方開催に使用した球場数をまとめたものである。上位の3球団についてはそれぞれの事情(オリックスと日本ハムはかつての本拠地での試合、阪神は甲子園開催中の京セラドームでの試合)があるため大きな数字となっているが、各球団とも50試合前後は地方開催を行っていることがお分かりいただけるだろう。 中でも巨人は人気が全国区の球団ということもあってか地方開催に積極的で、この11年間で27道府県の31球場で主催試合を行っている。全体的にはセ・リーグの球団のほうが地方開催が多く、DeNAは11県16球場と様々な場所で実施、ヤクルトは松山、秋田、阪神は倉敷、広島は県内の球場と北信越、中日は近隣県での試合を毎年のように設定する、恒例となっている地方開催も多数ある。
このように日本球界に根付いている地方開催だが、最も多く使用されている球場はどこなのだろうか?その結果が表2だ。これは2006年以降にNPBの一軍公式戦の予定試合数を球場別にまとめたものである(ただし12球団の本拠地球場とオリックスの準本拠地であるほっともっとフィールド神戸は除いている)。 32試合で1位となったのは秋田のこまちスタジアムだった。こまちスタジアムでは前述のようにヤクルトが毎年2試合を開催、さらに楽天も毎年1試合は試合を開催していて、2010年以降は常に年間3試合以上をキープ。2003年の開場からすでにオリックス以外の11球団がこの球場で試合を行っており、今年5月17日の楽天-オリックス戦が無事に行われればわずか14年間で12球団すべてが試合をした地方球場となる。 2位は名実ともに日本最大級の地方球場の一つともいえる松山の坊っちゃんスタジアムだ。ここもヤクルトが毎年試合を行っているのに加え、阪神、巨人も定期的に試合を開催している。2012年には一軍のオールスターも行われているが、パ・リーグの球団で試合を行ったのは日本ハムだけである。