【NPB】地方開催が多い県、少ない県はどこ?
3位の旭川スタルヒン球場、4位タイの北九州市民球場、県営大宮球場はそれぞれ日本ハム、ソフトバンク、西武が毎年試合を行っている。旭川では交流戦が行われることも多かったため、この10年でこの球場を訪れていないのは阪神だけだ。 2009年の開場ながら8年間で5球団(巨人、ヤクルト、広島、DeNA、西武)が計24試合をおこなった新潟のHARD OFF ECOスタジアム新潟は2010年にオールスターも開催されていて地方球場としては坊っちゃんスタジアムに並ぶ存在感を示している。そのほかでは2010年の改築以降毎年どこかの球団がシリーズを実施している沖縄セルラースタジアム那覇、一軍の公式戦は3試合と少ないが2006年には一軍のオールスターが行われ、ここ3年間はファーム日本選手権の開催地となっているKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎などは「おなじみの地方球場」といえるだろう。 2006年以降に一軍公式戦が行われた地方球場は48球場で計483試合(中止含む)、これを府県別に集計しなおしたものが表3である。1位はこまちスタジアムのある秋田県で変わらなかったが、2位となったのは坊っちゃんスタジアムの愛媛を上回った福島県だった。福島には一軍公式戦が行えるレベルの球場が、ともに収容人数が約3万人のいわきグリーンスタジアム、県営あづま球場と約2万人の郡山開成山球場と3つも存在していて楽天、巨人、ヤクルト、DeNAと多くの球団が地方開催を実施している地方開催盛況県なのである。ほかに3つ以上の球場で試合が開催されたのは北海道、広島のプロ球団のお膝元と山口県だけで、福島の球場の充実度は群を抜いているといえるだろう。 では地方開催が行われていない県はいくつあるのだろうか。表3の29位以下がその回答である。2006年以降一度も一軍の公式戦が行われなかったのは8県あった。東日本で唯一未開催なのが青森県だ。東北では楽天が毎年巡業を行うのだが、青森のメイン球場といえる県営球場は照明設備の照度が一軍公式戦開催レベルにないこと、施設が老朽化していることなどが未開催の原因となっているようだ。ただ楽天という球団の存在があるので環境さえ整えば近い将来には久々の公式戦開催も十分考えられるだろう。