ピルを飲むのをやめる女性が急増中!その理由は
ピルを使う(または継続する)ことは自分にとって正しい決断?
ピルは現在もっとも使われている避妊法で、いかなる避妊法を使用するアメリカ人女性の25%がピルを選択しているが、最近のデータによると、2002年以降からピルの使用率は徐々に減少傾向にある。その理由は定かではないが、一部のピルのユーザーは、何年もの間ピルを飲み続けた後で突然気分が悪くなることがあると報告している。定期的に薬物を摂取しなければ、心と体がどのような状態でいられるのか興味を持ち始める人もいれば、長期的に薬物を使用することによる体への影響について懸念を抱く人も増えている(実際に長期間ピルを使用してきた一部の人は、ウェブフォーラムやポッドキャストでピルをやめたあとのポジティブな感想を共有している。「頭がスッキリするようになった」「以前より幸せ」「世界がより鮮やかに見える」など) フェンスキー医学博士によると、多くの医師が、ピルの副作用による気分の変化やブレインフォグなどの患者の訴えを軽視してきたとのこと。その主な理由は、実際にピルがもたらす副作用がどれほど一般的で、どんな人が副作用の影響を受けやすいかなどに関する確実な研究が存在しなかったからだという。これに加え、妊娠を防ぎ、ひどい生理痛を治療できるピルの能力が、少なくとも医師の観点からは、患者の懸念を大幅に上回っていたからとのこと。「この国(アメリカ)では、長い間疑問を抱くことなく誰もが混合型のホルモン避妊薬を処方される傾向にありました」とフェンスキー医学博士。今では、若い女性たちがそれに抵抗し、多くの疑問を投げかけているのを目の当たりにしていると話している。 基本的に、多くの女性が懸念していることと医師や研究者たちが実際の問題と捉えていることの間にはズレがある。ピルは一般的に安全な薬ではあるが、必ずしも快適なものではない。とくに敏感な女性にとって副作用は真の問題となるけれど、だからといって必ずしも「ピルが危険」だとか、「副作用がきついからピルをやめるよう検討するべき」だということにはならない。ピルの効果に実際に満足している人でさえ、さまざまな理由でピルをやめる人たちの意見に影響を受け、ピルについて懸念し始めていると医師たちは話している。 ピルを飲んでいる人の大多数は、副作用に忍容性があり、妊娠しないという利点と生理痛の激しい痛みやニキビが改善できることにメリットを感じている。「最近のピルは非常に低用量です。私生活を向上させ、避妊法として優れた手段であることは確かです」とマクブライド医学博士。 さらに安心できる点は、特定の種類やメーカーの避妊薬が合わなければ、「別のものや異なる世代のものに選び直すことができます」とフェンスキー医学博士。単に毎日ピルを飲みたくなければ? 「常に効果的な新しい避妊法が登場しています」。例えば、避妊リングやインプラントなどの長期のプロテクション、あるいは2020年にFDAの認可を受けた、性交渉をする前に膣に塗布する避妊ジェル「Phexxi」のような新しい非ホルモン性の選択肢について医師に相談することもできる。 選択するうえでもっとも重要なのは、あなたが選ぶ避妊のオプションについて、信頼できる医師に詳しく説明してもらうこと。「あなたに合う避妊法は、あなたにとって独自なものであり個人的なものなのです」とフィールズ医学博士。 チェック事項:周りの友人たちが全員ピルをやめ始めているにせよ、すぐに決断を出す前に、ノートや健康アプリ、生理日追跡アプリなどを利用して、少なくとも1周期分の症状を記録しておくこと。そのデータをもとに、自分に適した選択肢について医師としっかり話し合って決めていこう。