米国株式市場=続落、AI投資懸念でメタ・マイクロソフトに売り
Abigail Summerville [31日 ロイター] - 米国株式市場は続落して取引を終えた。マイクロソフトとメタ・プラットフォームズが、人工知能(AI)向け投資の資本費用が増加していると明らかにしたことで、利益率を不安視する見方が広がった。 両社とも前日の引け後に発表した決算は市場予想を上回っていたが、この日の株価は下落した。メタは4.1%安、マイクロソフトは6%安。 この日はアマゾン・ドット・コムとアップルが引け後に決算を発表。アマゾンはクラウドサービス事業の好調を背景に売上高が市場予想を上回った。アップルもiPhoneの販売が好調となり、売上高と利益が予想を上回った。 29日に決算を発表したアルファベットは1.9%下落した。 BMOファミリーオフィスのキャロル・シュライフ最高投資責任者(CIO)は「マグニフィセント・セブン(超大型ハイテク7銘柄)のうち3社が基本的にAI投資の予算はオープンエンドだと言っており、投資家はそれを嫌気している」と指摘した。 米連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向を見極める上で重視している個人消費支出(PCE)価格指数の9月データは前月比0.2%上昇し、エコノミスト予想と一致した。 ただ、変動の大きい食品とエネルギー成分を除いたコアPCE価格指数は前年比2.7%上昇と、予想の2.6%上昇をやや上回った。個人消費も0.5%増と、市場予想の0.4%増を上回った。 市場ではFRBが11月6─7日の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施すると予想されている。 業種別では情報技術の下げがきつかった。一方、石油大手コノコ・フィリップスと電力会社エンタジーの好決算を受け、エネルギーと公益事業は上昇した。 フィラデルフィア半導体指数は4%下落。決算を受け17.4%急落したモノリシック・パワー・システムズが指数を押し下げた。エヌビディアも4.7%安となった。 投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)はやや上昇。さらなる企業決算や大統領選、FOMCなどを控え、今後数週間ボラティリティーが高まるとみられている。 化粧品大手エスティ・ローダーは2025年度の業績見通しを撤回。株価は20.9%急落した。 配車大手ウーバー・テクノロジーズは9.3%安。第4・四半期の配車事業の総予約件数が市場予想を下回ると発表した。 ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.66対1の比率で上回った。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 41763.46 -378.08 -0.90 41956.34 41991.91 41704.63 前営業日終値 42141.54 ナスダック総合 18095.15 -512.78 -2.76 18427.31 18427.31 18083.95 前営業日終値 18607.93 S&P総合500種 5705.45 -108.22 -1.86 5775.34 5775.34 5702.86 前営業日終値 5813.67 ダウ輸送株20種 16252.15 -72.16 -0.44 ダウ公共株15種 1036.91 +7.68 +0.75 フィラデルフィア半導体 4946.75 -206.75 -4.01 VIX指数 23.16 +2.81 +13.81 S&P一般消費財 1580.24 -29.20 -1.81 S&P素材 586.14 -9.05 -1.52 S&P工業 1131.09 -12.93 -1.13 S&P主要消費財 861.70 -1.18 -0.14 S&P金融 773.41 -9.56 -1.22 S&P不動産 270.90 -4.76 -1.73 S&Pエネルギー 681.25 +4.47 +0.66 S&Pヘルスケア 1711.50 -14.00 -0.81 S&P通信サービス 320.25 -5.32 -1.63 S&P情報技術 4359.55 -161.39 -3.57 S&P公益事業 405.90 +4.19 +1.04 NYSE出来高 12.50億株 シカゴ日経先物12月限 ドル建て 38430 - 630 大阪比 シカゴ日経先物12月限 円建て 38350 - 710 大阪比