“持続可能”な競技とは。モーグルのメダリストが子どもたちに説く未来
スウェーデンが歴代最多数のメダルを獲得した背景
「UNIQLO WORLD MOGUL CAMP」は、2018年8月にユニクロがストックホルムにスウェーデンの1号店を出店し、19年1月からスウェーデン代表チームとのパートナーシップを結んだ事が契機となっている。 東京五輪では9個のメダル(金3、銀6)を獲得し、北京五輪では金メダル8個、合計のメダル数18個(銀5、銅5)は、ともに冬のオリンピックでの歴代最多数となった。 また、スウェーデンオリンピック・パラリンピック委員会と合同で2020年7月からスタートしたのが「ユニクロドリームプロジェクト」。スウェーデンのトップアスリートとともに、子どもたちに、スポーツを知り、体験する場を提供してきた。 今回は3月に長野県・白馬、そして4月に北海道・札幌開催となった「UNIQLO WORLD MOGUL CAMP」は、その活動の一環として、世界トップの選手らと共に未来のアスリートを応援したい思いから始まり、いまにつながっている。 そもそも両者は、3つの合致した要素があったことからともに歩み始めた事は興味深い。 「高品質(クオリティー)」「革新性(イノベーション)」「持続可能性(サステナビリティ)」。 その一例がウエアだった。 「このユニホームを着てオリンピックを勝つこともできました。本当にうれしいです。またこのイベントもユニクロさんとやることができて、とても楽しいです。これからも一緒にモーグル選手を育成することに向けて活動できることがとてもうれしいです」 イベントのトークショーでは24年パリ、26年ミラノ・コルティナダンペッツォの両オリンピックでもユニクロとの関係が継続する事に、ウォルバーグが感謝する言葉もあった。 同時に、このイベント自体が示していた事も、その3つの要素に合致していた。 トップアスリートが集結し、「高品質」なケガをしない「革新的な」滑りを体現し、教え込む事で、競技自体の普及という側面から見た「持続可能性」につなげていく。その符号がイベントの価値を明確にしていた。