<映画ドラえもん のび太の地球交響楽>「ドラえもん」で“音楽”を描く挑戦 のび太の「の」の音の誕生秘話 今井一暁監督に聞く
大冒険が「日常とつながっている」ことも重要と感じているという。
「肌感覚の日常とつながっていて、“すこし・ふしぎ(SF)”の世界にドラえもんを通してジャンプするという。そして、また日常に戻ってくる。日常から絶対に浮き上がらない感じというのが『ドラえもん』なのかなと考えています」
最後に今井監督は、「のび太の地球交響楽」を通して「音楽室のその先にある、広くて楽しい音楽の世界を感じてもらえたら」と語る。
「音楽って、そんなに小難しくないんだよと。何か物を叩けば音がするし、『これとこれは音が違うよね』とか、そういうことから音楽は生まれていく。みんなで音を出し合って、何か一つの曲になった時の楽しさって、すごくあると思うんですよね。ただ、それはある程度やってみないとなかなか感じられないことで、そこまでいくのに、音楽の授業だけでは『リコーダーも嫌だな、難しいな』と音楽から身を引いてしまうところがある。ただ、それではもったいない。映画を見終わった時に、『この楽器を触ってみようかな』『ちょっと音楽やってみたいな』と思ってくれたら、広くて楽しい音楽の世界にタッチすることができると思います。この映画がそんなきっかけになってくれたらいいですね」