8月~10月は電気ガス代の補助が再開。年金生活者へ追加の給付案も…65歳以上無職世帯の平均的な収支とは
65歳以上・無職世帯の平均的な家計収支
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、「65歳以上の夫婦無職世帯」と「65歳以上の単身無職世帯」の家計収支は以下のようになっています。 ●65歳以上の夫婦無職世帯 ・実収入:24万4580円 ・うち社会保障給付:21万8441円 ・非消費支出:3万1538円 ・可処分所得:21万3042円 ・消費支出:25万959円 ・収支:▲3万7916円 ●65歳以上の単身無職世帯 ・実収入:12万6905円 ・うち社会保障給付:11万8230円 ・非消費支出:1万2243円 ・可処分所得:11万4663円 ・消費支出:14万5430円 ・収支:▲3万768円 どちらの世帯でも月3万円以上の赤字になっていることがわかります。また、消費支出のうち「光熱・水道」にかかっている費用は、夫婦世帯で2万2335円、単身世帯で1万4397円です。 電気・都市ガスについては使用量に応じて補助が入ることになりますが、2024年になってからもエネルギー費用は上昇しており、家計収支を大きく改善させるほどの効果は見込めないでしょう。 次に、老後の主な収入源となる「年金」の平均受給額を見ていきます。
国民年金と厚生年金の平均受給額
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号) 受給権者の平均年金月額は以下のようになっています。 【男性】 ・厚生年金:16万3875円 ・国民年金:5万8798円 【女性】 ・厚生年金:10万4878円 ・国民年金:5万4426円 【男女計】 ・厚生年金:14万3973円 ・国民年金:5万6316円 国民年金の受給額には大きな差はありませんが、収入と加入期間に左右される厚生年金の受給額は個人差が大きく、男女間でも月に6万円ほどの差が見られます。 物価の上昇によって家計の負担が増える中、年金だけで生活するのが難しいと考えられる場合、老後に向けて早めに準備を始めておかなければなりません。