博多華丸・大吉「“博多” と名乗る前はつかみに時間かかって」…救われたのは「金八先生の博多弁」
NHK『あさイチ』で、MCの博多華丸・大吉さんと鈴木奈穂子アナウンサーが、同番組の直前に放送される連続テレビ小説『おむすび』(NHK)についてコメントする『朝ドラ受け』はよく知られていますが、10月30日放送回でもやはり触れられました。 祖母役の宮崎美子さんが、孫におむすびを食べるようにすすめる場面で、宮崎さんがドラマの舞台となっている福岡県糸島の方言で「食べり」と言ったシーンに大吉さんが反応。大吉さんは「食べり」に引っかけて、華丸さんに「しゃべり、しゃべり」とトークを促していました。 大吉さんは博多弁の「食べり」を標準語だと思っていたようで、華丸さんは「食べり」はおばあちゃんやお母さんが言いそうで、おじいちゃんは「食べんしゃい」か「食べやい」だと解説。 しかし、大吉さんは華丸さんに対して「それは華丸家が出てるって。個人差あるって。ウチの親父は『食べり』って言いよったって」とツッコんでスタジオを沸かしていました。 筆者は以前、福岡出身の博多華丸・大吉さんに方言についてお話を伺っています。デビュー当時は博多弁で苦労したこともあったそうです。 華丸「東京に住む前に『爆笑オンエアバトル』(NHK)で東京にきたりしてた頃は、まだ『博多』と名乗ってなくて。『鶴屋華丸・亀屋大吉』という百貨店みたいな名前のときは大変だった」 大吉「会社につけられたんよ。『おまえ鶴屋ね、おまえ亀屋ね』って。もう無茶苦茶よ(笑)」 華丸「前の名前のときは漫才を始めるとき、『われわれ福岡出身なんで、博多弁でしゃべりますよ』という前置きが必要だったから、つかみの笑いまで時間がかかって苦労したね。『博多』と変えてからは説明しなくてよくなったけど」 大吉「でも、(福岡出身の先輩)武田鉄矢さんがいらっしゃって、まだ助かりました。金八先生の(博多弁の)モデルがあるんで。ただ、博多弁を使えば使うほど金八先生に近づいて行きます(笑)」 武田鉄矢さんのほかにも、博多弁を使っているタレントさんはたくさんいらっしゃいます。 大吉「カンニング竹山とかもそうやし。芸能界に福岡県人は山ほどいるんで。(博多弁が東京に)受け入れられやすかったかもしれないですね」 華丸「あとは陣内(孝則)さんと(藤井)フミヤさんもいらっしゃるけど、お2人の博多弁はちょっとカッコイイんよね。武田鉄矢さんのは面白いんよ。同じ言葉でちょっと違う(笑)」 同じ博多弁でも『食べり』だったり『食べんしゃい』だったり、陣内孝則さんと藤井フミヤさんはカッコよくて武田鉄矢さんは面白いといった感じで、博多弁は人によって使い方や印象まで違ってくるんですね。 インタビューマン山下 1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。