ローマに5失点大敗のパルマ、GK鈴木彩艶の現地評価は?「素晴らしいセーブから大惨事まであらゆることをやってのける」 | セリエA
【欧州・海外サッカー ニュース】パルマに所属する日本代表GK鈴木彩艶は、日本時間22日のセリエA第17節のローマ対パルマ戦(5-0)に出場し、現地メディアが評価を下した。 【動画】GK鈴木彩艶がディバラとPK対決!
前節では、ヴェローナに2-3と敗れて残留争いの直接対決をホームで落としたパルマ。22日、セリエA第17節において、強豪ローマと敵地での対決に挑んだが、序盤にPKを献上して先制点を許すと、DFエンリコ・デルプラートら2人の負傷交代も影響して0-5と大敗を喫した。 パルマ指揮官ファビオ・ペッキアは試合終了後、『DAZN(ダゾーン)イタリア』のインタビューに応じると、試合を振り返った。 「奇妙なものだ。結果は5-0なのに、今日のMVP候補の1人にローマGKの名前があった。前半は試合を取り戻そうとしていたがパフォーマンスが不十分で、今日のチームはポテンシャルを下回るものだった。試合を分析する必要はあるが、すぐさま切り替えて次戦のことを考えなければならない」 パルマ指揮官は試合前、ローマとの一戦においてバランスが必要であると主張していたが、エマヌエレ・ヴァレーリやデルプラートら守備陣が相次いで負傷し、本職ではないエルナニやマッテオ・カンチェリエリを最終ラインで起用するなど、バランスを欠いた采配となった。 「今日もまた、守備の選手を失ってしまった。後半のデルプラートのケガは、チームにとって重大なものだ。エルナニをあのポジションで起用せざるを得ず、より困難になった。だが試合はプレーする必要がある」 「前半はチャンスを作り出し、ゴールの可能性もあったが、後半、選手2人が負傷してバランスがやや崩れ、3-0や4-0になった時点で試合にならなくなってしまった。パルマの目標はセリエA残留だ。複数の選手がいない状況だが、いる選手たちで試合に臨み、全員がプラスアルファの仕事をしなければならない」
鈴木彩艶の現地評価は?
今夏からパルマでプレーするGK鈴木彩艶は、ここまで出場停止となったウディネーゼ戦を除くリーグ戦全試合に出場している。ローマ戦でもフル出場を果たしたが、5失点を記録しており、現地メディアはどのような評価を下したのだろうか? イタリアメディア『Mediaset』は、センターバックのボトンド・バログにチーム内最低評価の「4」をつけたが、日本代表GKはワースト2位タイとなる「5」の評価となった。 「試合を事実上決めた(アレクシス)サレマーカーズの2-0となる得点に関して自責があるはずだ。ベルギー人選手の右足ボレーは素晴らしかったが、あれはニアサイドだった」と失点シーンに苦言を呈した。一方で「(ステファン)エル・シャーラウィや(パウロ)ディバラへの対処で部分的に挽回した」と指摘し、一部のプレーを評価した。 大手メディアの『Sky Sport』もまた、鈴木に「5」の評価を下したほか、イタリア紙『Il Giornale』もまた「5」と採点。「日本人GKは、素晴らしいセーブから全くの大惨事に至るまで、常にあらゆることをやってのけるという印象だ。サレマーカーズのゴールは全て、彼の袋からこぼれ出た小麦粉だ」との見解を示した。 地元紙『Parma Today』は、チーム内最高評価タイとなるが、合格ラインにやや満たない「5.5」と22歳GKのパフォーマンスを採点し、寸評でパフォーマンスを分析した。 「PKではディバラに隙を突かれた。(マヌ)コネのグラウンダーのシュートをストップしたが、2-0となるサレマーカーズのニアを狙った近距離の強烈なシュートに愚弄された。あのシーンにおいて完璧ではなかった。その後、損害を食い止めようと努力したが、できなかった」 『Eurosport』イタリア版も、鈴木を「5.5」と評価。「サレマーカーズによるローマの2点目のシーンで決して完璧ではなく、思いがけずニアを突かれてしまった。だがローマの他の得点シーンにおいて責任はない」と述べ、残る4失点について寛容な姿勢を見せた。 試合情報 パルマ vs モンツァ 試合時間:2024年12月28日(土)日本時間23:00 会場:スタディオ・エンニオ・タルディーニ