夏も冬も車内が快適になる三つの「冷暖房」新技術…韓国自動車メーカーが公開
【08月30日 KOREA WAVE】韓国・現代自動車と起亜が、車内空間を快適にする3つの新技術を公開した。車両が「単なる移動手段」を超え「生活空間としての役割」を担うという時代に対応した、冷暖房のパラダイムを変える技術だという。 現代自動車と起亜は22日、ソウルで「ヒートエクスペリエンステックデイ」を開催した。公開されたのは▽車両の窓ガラスに貼るだけで車内温度を大幅に下げる「ナノクーリングフィルム」▽乗客の周りに設置された加熱体を通じて体感温度を素早く上げる「輻射熱暖房システム」▽世界初の48Vシステムを適用し、窓ガラス内の金属コーティングで速やかに霜や湿気を取り除く「金属コーティング発熱ガラス」――という技術だ。 ナノクーリングフィルムは、車両外部からの熱を遮断するだけでなく、車内の熱を外部に放出する機能を持つ先進素材で、窓ガラスに貼るだけで夏場の車内温度を最大10度以上下げることができる。現代自動車と起亜は、アイオニック6にこのフィルムを施工した車両と、施工されていない車両を展示し、その温度差が顕著に現れた。 また、冬季に乗客の体を素早く温める技術である「輻射熱暖房システム」が搭載された起亜EV9も公開された。このシステムは、乗客の足元に設置された加熱体が輻射熱を発し、寒さを感じる乗客を素早く温める技術だ。従来のエアコンシステムと併用すると、適切な温度に達するまでのエネルギーを17%削減でき、その結果、電気自動車の航続距離も延長される。 さらに、現代自動車と起亜は、世界初の48Vシステムを適用した「金属コーティング発熱ガラス」技術も発表した。この技術は、車両のフロントガラスに20層で構成された金属コーティングを施工し、ガラス自体が熱を発生させることで冬季の霜や湿気を速やかに除去する。特に48V高電圧システムを利用することで、マイナス18度でも5分以内に霜を完全に取り除き、クリアな視界を確保することが可能となる。また、暑い気候では金属コーティングが外部からの太陽エネルギーを60%以上遮断し、車両のエネルギー効率向上に寄与する。 現代自動車と起亜は、この金属コーティング発熱ガラス技術について、国内外の主要市場で特許を出願しており、今後発売される新車に適用する予定だ。技術開発を担当した現代自動車・起亜のMLV外装設計1チームのチョン・ギホン主任は「この技術は、顧客の快適性を向上させるだけでなく、走行安全性にも大きな貢献をするだろう」と述べた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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