元テレ朝アナの都議、川松真一朗氏「一億人の恋人を増やす」芸能事務所所属&アナ業本格復帰
元テレビ朝日アナウンサーで東京都議の川松真一朗氏(44)が芸能事務所MR8に所属し、アナウンサー業に本格復帰することが7日、分かった。このほど取材に応じ、「目標は日本に『一億人の恋人』を増やすことです!」と44歳となった8日の誕生日を節目とした再出発への思いを語った。 MR8は俳優曽田陵介や松本怜生、若者に人気のシンガー・ソングライター乃紫らが所属する新興事務所。同じラグビー経験者の知人が代表を務めている縁もあり、初の文化人としての加入が決定し「MR8は時代の最先端や可能性が集まる場所だと感じていました。そこに入って自分もお手伝いをしたい」と意気込んだ。 これまでもイベント司会などの仕事を受けることはあったが「9割くらいは断っていた」とセーブし、政治家などの活動に注力してきた。約2年前からは夢だったというプロレスラーデビューも果たしており「30代、40代に元気を与えたいですし、それぞれで得たネットワークは素晴らしいもの。それを束ねていけばもっと良い世の中ができるんじゃないかと思っています」と拳を握った。 3期の都議生活では小池都知事誕生から、築地市場の移転、ラグビーW杯や東京五輪、コロナ禍なども経験した。「小池さんと激しくやり合っていた時間も多かった」と笑いつつ「最初は本当に変なやつだと思われていたと思います。それがだんだんスタイルみたいになって議会でも認知されてきた。こびずに正論を言ってきたから今も生き残っているのだと思っています」と話した。 一番の思い出に挙げたのは、今年6月に都電荒川線でプロレスを行ったこと。電車を貸し切れることの認知度向上なども狙った施策で、交渉の末に小池知事も現場に姿をみせて鈴木みのるにチョップを見舞うなどして盛り上げた。「海外でも話題になりましたし、良かったと思っています。政治では当たり前のことをやることも大事ですが、新しいことを取り入れて変化を加えていくことも重要。より多くの世界の人たちとふれ合うことが東京のためにもなる」と振り返った。 歴史と伝統で積み重ねられた政治の世界に良さも感じる一方、時代に合わないルールや慣習に違和感を感じることもあったという。「政治の世界の伝統などは並大抵の活動ではなかなか変えられない。プロレスなども含め、何とかできないかといろんなところからアプローチしたのがこの1、2年です」といい「今の政治の善しあしを判断できずに雰囲気だけで進んでしまっていることが課題ですし、本来政治は最先端のその先をいかなければいけない。政治家が未来を描いて、そこに時代が追いついてくるのが政治だと思っています。今は時代に合わせてその場その場での対症療法になってしまって混迷している。常に最先端を見据えて、政治をまた前に置けるようにしていきたい」と熱弁した。 そんな思いを抱く中で、再びメディア側からのアプローチに心が動いた。「今はどの媒体か、ではなく、誰が発信しているかが重要な時代。自分の名前で責任を持って語れる人が重宝される。これからは番組やイベント出演も増やして、思いを伝えていきたいと思っています」。 目標は「『一億人の恋人』を増やすこと」。香取慎吾が同僚となる乃紫をゲストに「推し活」をテーマとして制作した楽曲名から着想を得たという。「香取君もですし、野球の大谷翔平君もそうですよね。一億人の恋人をいろんな世界に作れば日本はもっと元気になる」と力を込め「ふわっとした政治だと一億人の恋人の総理大臣は生まれない。議員の外側からも投げかけていく必要があるし、そうした人を売り出していくことが使命だと思っていますし、自分もいつか一億人の恋人になりたいですね」と見据えた。【松尾幸之介】 ◆川松真一朗(かわまつ・しんいちろう)1980年(昭55)12月8日生まれ、東京都墨田区出身。学生時代はラグビーに励み、日大から03年テレビ朝日入社。プロ野球やプロレス中継、「ワイド!スクランブル」「スーパーJチャンネル」などを担当し、11年3月に退社。13年に自民党公認で墨田区選挙区から出た都議選でトップ当選を果たし、17年、21年に再選。22年からプロレスラーとしてもデビュー。12月28日の「DDT両国国技館大会」にも出場予定。185センチ。O型。