磐田FW渡邉りょうがダイビングヘッドで移籍後初得点、17位に勝ち点1差も「厳しい状況っていうのは何も変わってない」
[9.14 J1第30節 柏 0-2 磐田 三協F柏] ジュビロ磐田にとって3試合ぶりとなるゴールだった。J1が中断をはさんだこともあり、8月11日以来1か月ぶりのゴールに、敵地にかけつけたサックスブルーのサポーターは湧いた。 【写真】森保監督、スプリンクラーから子どもを助けて猛ダッシュ 歓喜は開始5分に訪れた。右CKでのMF中村駿のクロスは柏DFにはね返されてしまったが、クリアボールを回収すると、中村が右サイドから鋭いボールを入れる。柏のGKとDFラインの間でバウンドしたボールに、ニアサイドで背番号55が飛び込む。枠をとらえたシュートは、見事にゴールネットを揺らした。 ゴールを決めたのは、今夏にC大阪から期限付き移籍で磐田に加入したFW渡邉りょう。「まずニアに1枚しっかり走るってことはチームとしてもあるので、そこを意識して。本当にいいボールが来たので、あとは頭で触るだけだった」。出場5試合目でうれしい初ゴールとなった。 悔やまれるのが前半10分のシーンだ。自陣でボールを回収したDF松原后は、FWジャーメイン良に素早く縦パスを入れる。ジャーメインのフリックからMF松本昌也を経由したボールは、再びジャーメインへ。左サイドからのクロスに渡邉がダイレクトで合わせたが、柏GK松本健太のビッグセーブに阻まれてしまった。「決めきれないとゲーム展開も厳しくなっていくので、もっと追求していきたい」と自戒を込める。 チーム2点目となった中村の得点では、ポストプレーでゴールに関与。さらに守備の面でもチームに貢献した。後半は柏にボールを持たれる時間が長くなったが、渡邉とFWジャーメイン良の2トップは献身的に相手CBにプレッシャーをかける。渡邉は後半アディショナルタイム1分まで、ジャーメインはフル出場をし、Jリーグ公式HPのスタッツでは、2トップが揃って10kmを超える走行距離を記録した。 「(柏の左サイド)ジエゴ選手とマテウス・サヴィオ選手のところで、非常に速い攻撃を前半繰り返されていて、ちょっと手こずった部分があったので。後半はなるべくそこにボールを運ばせないような守備を前から僕とジャーメイン選手でしていこうっていうところで、後ろも理解してくれていた」 チームとして3試合ぶりの得点、9試合ぶりの無失点といういい内容で、残留争いのライバルである16位柏を叩いた18位磐田。さらに、17位湘南が敗れたため、柏とは勝ち点2差、湘南とは同1差につめよった。 「次の試合もすぐありますし、自分たちが厳しい状況っていうのは何も変わってないので。今日勝ったことをしっかり次につなげていくためにも、また全員でいい準備をしていけたら」 次節は21日、ホームに福岡を迎える。