【化粧品の原価】メイク用品はどうしてこんなに高いの でしょう? 100円ショップでも売っているから「原価」は安いですよね?
化粧品が高い理由について、考えたことがありますか? 100円ショップでも手に入るものが、なぜ一般的な化粧品ブランドでは高価になるのでしょうか? 本記事では、その秘密に迫ります。
化粧品は開発費や広告宣伝費に多くの費用がかかっている
株式会社アースケア(大阪府豊中市)は、2023年12月に20~30歳の女性100名に対し、「『化粧品の効果』に関する調査」を実施しました。 調査の結果、38.1%の女性が「高価な製品ほど効果がある」と考えています。例えば1万円、3000円、500円の化粧水から一つを選ぶ場合、多くの人が中間の値段である「3000円の化粧水」を選ぶ傾向があります。 人々は性能の違いを理解できない場合、中間価格を選ぶ傾向があるようです。高価な製品には価値があり、安価な製品にはリスクがあるという考え方が一因となっていると考えられます。 化粧品の価格設定には、さまざまな要素が関係しています。原料代や製造費、容器代、広告宣伝費、開発費、販売費などがその中心です。多くの企業が独自の成分を開発し、これらの費用に巨額の資金を投じています。これにより、製品の希少価値が高まり、市場での競争力が向上します。 また、高価な化粧品ほど広告宣伝費や容器代などの効能とは無関係と思える費用も含まれており、価格と効果は比例するとはいい切れません。 ■ブランドコスメは値上がり傾向 化粧品原料の高騰や各種コストの増加、他国に比べて日本国内での販売価格が割安なことなどから、2022年以降、海外ハイブランドを中心に化粧品の値上げが進んでいます。 株式会社帝国データバンク(東京都港区)が行った、「『ブランドコスメ』価格改定動向調査」の結果によると、デパートで販売されている化粧品の約40%が2023年に価格を引き上げました。対象となった2000アイテム以上の平均価格は、約800円上昇しました。この要因としては特にフレグランスが挙げられ、香料の価格上昇などが影響しています。