藤闘志が三段目優勝 左膝靱帯断裂を乗り越え、背水の陣の決意で関取昇進を目指す
<大相撲九州場所>◇13日目◇22日◇福岡国際センター 西三段目18枚目の藤闘志(25=藤島)が、7戦全勝で三段目優勝を決めた。幕内経験者で西三段目56枚目の炎鵬を押し出し。互いに1度ずつ突っかけ、3度目で立ち合いが成立すると、突き、押しで休まず前に出続け、最後は土俵下まで吹っ飛ばした。「前に出ようと決めていた。(人気力士の相手への声援が大きかったが)そんなに意識はしなかった。自分の声援も聞こえたので、倒したら面白いと思った」と、初の各段優勝に胸を張った。 7月の名古屋場所で、最高位の東幕下13枚目まで番付を上げた。だが同場所の三番相撲で左膝内側靱帯(じんたい)を断裂した。そのまま途中休場したが、ケガしてから4日後には手術を受ける素早い対応が奏功。先場所こそ全休したが、2場所休場で復帰を果たした。相撲を取る稽古を再開したのは2カ月前で、現在の状態は「80~90%」というほど回復した。 日本相撲協会の公式ホームページでは、体重は122キロとされているが、増量に成功し、現在は135キロだという。さらに「あと10~15キロぐらい増やしたい」と、さらに重さ、圧力を増して、得意の突き、押しに磨きを掛けたい考え。さらに「この1、2年、本気で頑張って、それでもダメなら考える」と、目標の関取昇進に向けて背水の陣の決意。「いい時ばかりではなかったけど、頑張ってやってきてよかった。目指すのは誰、というのはないですけど、前に出る相撲を取りたい」。来年を飛躍の1年にするつもりだ。