計量失敗でライセンス停止明けの堤駿斗が階級変更 いきなり世界挑戦者決定戦「してしまったことの大きさがどんどん大きく」
「ボクシング・WBA世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦」(12月31日、大田区総合体育館) 4月16日に行われたフェザー級10回戦の前日計量に失敗し、同日から6カ月のライセンス停止処分を受けた堤駿斗(志成)が階級をスーパーフェザー級に上げ、初戦でいきなり挑戦者決定戦に臨むことが18日、都内で発表された。堤は現在、WBA8位。元王者で14位のレネ・アルバラード(ニカラグア)と対戦する。 堤は「またリングの上に立てることに感謝して臨みたい。応援してくださる方や期待してくださる方の思いを裏切ってしまったので、一つずつ戦っていくことでしか信頼を取り戻せないと思う。一度でもしてはいけない失敗をしてしまったので、二度は絶対にないように、しっかりとコンディションを整えて試合に臨みたい」と、過ちを繰り返さないことを誓った。 前回の試合後、「前回失敗して、少し休んで、復帰するとなればフェザーではやらないと決めていた。早めの段階で上げることは決めていました」といい、その間の心境を「焦りとかよりも、してしまったことの大きさが、終わった後の方がどんどん大きくなっていった。正直1年ぐらい休んだ方がいいのかなとも思ったけど、謹慎(ライセンス停止処分)が明けて大みそかに出られるということで、試合することでしか信頼を取り戻せないと思った。謹慎期間中はボクシングのレベルアップだけ考えて練習に取り組んでいた」と説明。 試合の約1カ月後に練習を再開し、ジムワークは6月に開始。10月9日から今月17日まで、米合宿を行った。米合宿では階級が上の選手とのスパーリングを約60ラウンド消化し、カーメル・モートンやジャクソン・マルチネスといった一線級とも拳を交えてきたという。また、以前から親交があった元プロボクサーの減量コーチを新たに迎えている。 今回の決定戦については「まだ実感がわいてないので思いとかはないけど、まずはしっかり勝つことだけを考えて練習に取り組みますし、勝った姿を応援してくださる方々にお見せできるようにベストをつくしたい。正直この階級で通用するかリングに上がってみないと分からない。通用しないことも含めて、それでも勝てるところまで持っていくのが自分の仕事だと思う。おつりが来るぐらい強くなって、フィジカル的に負けていても、テクニックを駆使して勝ちたい」と意気込み。米合宿で「自分より大きい選手との戦い方も身に着けられたのは大きな収穫でした。戦い方の幅になりました」という。 アルバラードの印象を「いろんな意味ですごいタフ。打たれ強さや精神的なところで。舞台慣れもしているし、総合的に見てもタフで崩しにくい選手」と話しつつ、「最後、勝利者コールされていると思います」とイメージしていた。 この大会の模様はABEMAで国内独占無料生中継される。