大場久美子が実践、家の中でできる「ちょいトレ」とは?リハビリの名医に聞く、寝たきり予防のポイント3つ
昨夏、腰痛の悪化から、3週間近くベッドの上での生活を余儀なくされた女優の大場久美子さん。夫や同居する義理の両親のサポートを受けながら、不自由なく動ける状態まで回復しました。再発の予防や、将来寝たきりにならないためにできることを、リハビリテーション医療の第一人者である安保雅博先生に聞きます(撮影:玉置順子(t.cube) 構成:内山靖子) 【写真】椅子に座って空中を歩くだけでも効果絶大!実践する大場さん * * * * * * * ◆家の中でも《ちょいトレ》を 大場 正直な話、80代の義両親を含めた日々の家事や、保護老犬の世話などに追われて、私、ぜんぜん運動していないんですよ。日光アレルギーもあるので、仕事のとき以外はほとんど外に出ませんし。買い物も夫に頼むか、もっぱらネットスーパーで。 安保 それにしては姿勢がいいですし、身のこなしも若々しい。 大場 私の持ち歌に「スプリング・サンバ」という歌があって、サンバステップを踏みながら、この曲を何十年も歌っているおかげかもしれません。(笑) 安保 なるほど。外にはあまり出ないとおっしゃいましたが、家事やご家族のお世話がいい運動になっているのでは? 大場 腰を痛めたときに診ていただいた先生に教わったのですが、お皿を洗うときは、体をシンクにピッタリつけて前かがみにならないように意識しています。1枚、1枚洗いながら、スクワットもしています。 安保 それはいいリハビリになりますね。全身の筋肉を鍛えるという点で、スクワットは歩く以上に効果がありますから。
大場 高い場所に置いてある食器を取るときは、思いっきり手を伸ばして、ストレッチもしています。義両親に少しでも栄養価の高いものを食べてもらいたいので、キッチンにいる時間が長いのですが、料理の合間にキッチンで踊っていることもありますね。(笑) 安保 家事も、全身の筋肉をきちんと使って行えば、立派なトレーニングに。大場さんのように家事や介護で忙しい方や、膝や腰が痛くて外で運動するのが難しい方は、家の中で《ちょい足しトレーニング》をするだけでも、十分鍛えられますよ。 大場 《ちょいトレ》、ぜひやってみたいです。たとえば、どんなものがあるんですか? 安保 手軽にできるのは、椅子に座ったままでエアウォーキング。歩くときと同じ要領で、両手を後ろに振って、足を交互に上げる。また、椅子の背もたれを背中でぐーっと押すだけでも背筋が鍛えられます。僕は患者さんに、「朝ドラを見ている15分間、休み休みでいいのでこうした運動をされたらどうですか?」とお伝えしています。 大場 テレビを見ながらできるのはうれしい!