【実話】左遷された40代会社員、本を100冊読み“不動産投資”を始めるも〈借金7,000万円〉…「不労所得・大家業」のキツ~イ現実
「将来は安泰だ!」不動産投資に期待を高める
私は慎重な性格ですから、相場の変動がある投資は嫌です。リーマンショックなど、相場は自分でコントロールできませんので、株はダメだと思いました。 当時は民泊がブームでしたが、観光需要も自分でコントロールできないので踏みとどまりました(その後、新型コロナウイルスの影響で旅行者が激減したので、民泊に手を出さなくて結果的に大正解)。 私は、安定的に成功できる投資方法を求めていました。そんな中、不動産投資は一番安定していると思いました。住宅は必需品なので、誰かが住んでくれるだろうと。 大家の仕事は昔からありますし、ビジネスモデルもシンプル。それと、何より家賃が魅力です。「月100万円の家賃収入」があれば、経済的に自立できてFIREも夢ではありません。 私は不動産投資をやろうと決意し、まず不動産投資の本を100冊以上読みました。「大勢の投資家が本に書く方法を選べば失敗しないだろう」と思ったわけです(振り返れば、大事な投資方法を「多数決」で決めるのは愚かでした)。 たくさんの本を読んだ結果、私はこう考えました。物件を探す際のポイントは、都心・駅近・築浅・家賃が高い・見た目がキレイ……。要するに、「自分が住みたい」くらい条件のよい物件を買えば、入居者が喜び、空室もなく途切れず家賃が入ってくると思ったのです。 そこで、立地や土地勘にこだわって、東京都内で駅近のワンルームマンションを3戸買いました。フルローンなので、ほとんど自己資金なしで購入可能でした。 3物件の家賃は9万円、8万円、7万円。都内なので家賃は高めです。いずれ借金返済が終わったら、毎月24万円が自分のお金として入ってくる。想像しただけでワクワク。「いい物件を買えたから将来は安泰だ!」と、買った直後はものすごくテンションが上がっていました。 不動産投資デビュー後、失敗の連続 ところが、です。物件購入後、いきなり大赤字! 1つ目の物件は、買って1年以内に退去になり驚きました。通勤に超便利なので、退去なんてしないだろうと高を括っていたのです。原状回復の修繕費用だけで20万円。一気に4年分の利益が消えた瞬間です。しかも、退去になって家賃が入ってこないのです。 2つ目の物件は、キッチンが故障して修繕費用が20万円。3年分の利益が消えました。 3つ目の物件も、風呂が故障して修繕費用が10万円。半年分の利益が消えました。 お金を増やしたくてはじめた不動産投資で、いきなり3戦3敗。あっという間に大赤字です。修繕費用がこんなにもかかる、すぐに退去になるなど、まったく予想外。自分の「常識」が音を立てて崩れました。