【実話】左遷された40代会社員、本を100冊読み“不動産投資”を始めるも〈借金7,000万円〉…「不労所得・大家業」のキツ~イ現実
都心のワンルームマンション投資の現実
私は1800万円の物件を、利回り6%のフルローンで買いました。家賃9万円から管理費などローン返済や税金、保険を引いたら、月の利益は5000円。高校生のお小遣い程度しか残りません。 このような状態で空室になったり修繕があったりすると、いきなり赤字。一気に利益が何年分も吹っ飛んでしまいます。 いったいなんのために不動産を買ったのか。私が目標としていた家賃月収100万円を達成するためには、あと何戸、高額な物件を買わなければいけないんだ? 会社をやめたいと言いながら、たくさんの借金を抱えて余計にやめられなくなったかも……お先真っ暗です。 ワンルームでこりた私は、一棟アパートに興味をもちます。一棟アパートなら部屋数が多いので、すべての部屋がいきなり空室にならないし手堅そうだと考えました。 「築古アパートなら!」と購入も… そんな中、目にとまったのが3000万円の築古アパートです。利回り12%の25年ローン。1室3万円の×10部屋あるので、月の家賃は30万円。家賃から管理費やローン返済などを引くと、月の利益は8万円。ワンルームより断然いいので、これならいけるだろうと購入しました。 しかし、甘かったです。また大赤字です。アパートは満室にならず、すぐ退去になりました。しかも、一旦退去になったら長期の空室。半年くらい入居が決まりません。 家賃はたったの3万円なのに、退去になったら原状回復の修繕費用で10万円くらいかかります。そして入居が決まると、不動産屋さんに広告料を10万円ほど払わなければいけません。入退去をくりかえすたびに支出がかさみ、まったく元が取れないのです。 たとえるなら「往復ビンタ」。退去のときに殴られて、入居のときにも殴られて、往復ビンタを喰らっているみたいな状態。このまま多額の借金を重ねてレバレッジなんてかけたら、破産して人生終わるな……と恐ろしくなりました。 不労所得に目が眩んで不動産投資をはじめたものの、気がついたら借金7000万円。とんでもない借金を抱えたにもかかわらず、銀行口座の残高はまったく増えていません。 ここで、ようやく自覚できたのです。どうやら自分は不動産投資で失敗しているらしい。まったく儲からない投資をしている。期待していた一棟ものもダメで、大変ショックを受けました。 何かがおかしい…でも、何がおかしいのか分からない このときの私の不動産投資に対する考え方は、以下のとおりでした。 ・都心で、駅から徒歩10分以内 ・オーナーチェンジ物件がほしい ・リフォーム完了物件がほしい ・融資のつきやすい物件がほしい しかし、このような考え方で突き進んだ結果、ことごとく目論見が外れるばかり。管理会社の言われるままにお金がかかり、どんどんストレスが溜まっていく。家賃をコツコツ積み上げたと思ったら、お金が出ていくときはドーンと大きな苦しみ。お金も心も赤字。 予定どおりにいかない現実。問題を避けていたら、「儲からない」という最大の問題を抱えてしまったのです。何かがおかしい。でも、何がおかしいのかがわからない。そんな状態に陥ったのでした。 恵比寿 吉之助 中高年の資産所得倍増アドバイザー ※本記事は『50代から年収100万円アップできる老後資産構築法』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
恵比寿 吉之助