第161回直木賞受賞会見(全文)大島真寿美さん「これからも淡々と書いていく」
文楽に対する思いは?
読売新聞:どうも、読売新聞の鵜飼です。おめでとうございます。今の質問との関連なんですけども、かなり浄瑠璃自身、実際かなりご覧になったようですけれども、やっぱり今回、賞を取ったわけですけど、やっぱり先人の文学というか表現に対する営みに対して、今回、それも書いたことで評価されたことに対して文楽に対する思いというのは、あらためて感謝とか何かお伺いできればと思うんですけど。 大島:もう文楽は本当に素晴らしい芸術だと思うし、これからも本当、次の世代にちゃんと残していかなければならないと思うので、皆さんに見ていただけるといいなって、それを広報する、なんか手助けができたらいいと思います。 読売新聞:それとあと、ご自身でやっぱり書いているときに、ご自身が書きながら自分自身が作者として、虚実の世界の渦に巻き込まれるような感じというのは今回あったんでしょうか。 大島:はい、ありました。 読売新聞:それは先ほど今村さんが、芥川賞の、なんかもう、集中するとわれを忘れるっていうことをちょっとおっしゃってたけど、それは大島さんにとってはどんなような、渦に巻き込まれる感じというのは、表現するとどんな感じだったんでしょうか。 大島:楽しくて、至福になる感じですかね。 読売新聞:それともう1点。先ほど最初の写真撮影で、笑顔でとかにこにこって言われても、むしろ逆に唇をきゅっと引き締めている姿のほうが印象的だったんですが、何か思いがあったんでしょうか。 大島:いや、ないですけど、そんなに笑えって言われて笑えるもんじゃないですよねっていう。 読売新聞:夜はゆっくり笑ってください。 司会:ありがとうございます。お隣の【******* 00:07:21】後ろの方。【*********** 00:07:14】。逆です。はい。
同世代のライバルは?
ニコニコ動画:ニコニコ動画の【タカハタ 00:07:29】です。本日はご受賞おめでとうございます。 大島:ありがとうございます。 ニコニコ動画:ニコニコ動画はご覧になったことはございますでしょうか。 大島:ありません。 ニコニコ動画:失礼いたしました。それではユーザーからの質問を代わりに読ませていただきます。富山県40代女性の方からの質問になります。歌舞伎に押されて、娯楽の主役から緩やかに滑り落ちつつある人形【ジョウラク 00:07:53】が、売り上げが年々下がり、ほかの娯楽に主役の座を奪われている出版業界に重なりました。大島さんは長年小説を書かれていますが、主人公の半二にとっての正三のように、戦友のような同世代のライバルはいらっしゃいますか、という質問です。 大島:それはいません。 司会:ありがとうございます。ではすみません。