西武・松井稼頭央監督が電撃休養 渡辺久信GMの監督代行が「最適解」な理由
火中の栗を拾った形です。 5月26日、球界に激震が走りました。本拠地ベルーナドームでのオリックス戦後、西武が松井稼頭央監督の休養と、渡辺久信GMの監督代行就任を発表したからです。 【動画】「やはり並のルーキーではない」西武の3球団競合左腕・武内夏暉が本拠地で見せた「三者連続三振」のシーン スポーツ紙のデスクは言います。 「松井監督は就任1年目の昨季も5位。この時点で15勝30敗の借金15で最下位に沈み、浮上のきっかけもつかめない状況だった。球団首脳としては放置できない“危険水域”だったとも言えます。渡辺GMの代行監督就任はやむを得ないでしょう。むしろ休養は、チームのスター選手として一時代を築いた松井監督に、これ以上のダメージを与えないための“温情”もあったとされています」 それでは、監督代行を務める渡辺GMとは、どんな人物なのでしょうか。 前述のデスクはこう証言するのです。 「負けず嫌いで、勝負には厳しい人です。というのも、西武黄金期にエースとして君臨して常勝軍団を牽引した経験があるので、『西武は強くなくてはならない』という思いが物凄く強い。また、勝負事に対して熱い人です。監督就任1年目の2008年には、ソフトバンク戦で『世界の王』こと、当時の王貞治監督に食ってかかったこともあるんです」 同年4月30日、西武ドーム。レオ打線がホークスの投手陣に3死球を浴びる事態になりました。前日から含め5死球を受けた瞬間、渡辺監督は周囲の制止も振り切ってベンチを飛び出し、球界のレジェンド・王監督に詰め寄り、強い口調で抗議したのです。 「この姿を見た西武ナインは渡辺監督のもと、一致団結。日本シリーズでは巨人の倒して日本一に輝いた。選手思いでチーム思い。普段は穏やかなジェントルマンですが、闘争心を前面に押し出すところは、今の西武に最も必要な部分かもしれません」(前述のデスク) 一方で、選手たちには正々堂々とした「戦いざま」を求め、いくらベテランといえども「チームより個人」という姿勢が見えたら、容赦しないとの声もあります。前述のデスクはこうまとめます。 「必死に一生懸命、チームのためにがんばる選手にはチャンスを与えますが、自分のことしか考えていないような選手はファームに落とします。いい意味での緊張感を与えて、再建に取り組むのではないでしょうか」 自腹でチームスタッフにご馳走するなど、裏方への強い感謝も忘れなかった渡辺GM。借金15からの立て直しには、「最適解」のキャスティングと言えそうです。その手腕に注目が集まります。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]