JR東日本「中央線グリーン車」乗ってみた - 来年春まで普通車扱い
一方、まだグリーン車を連結していない編成も少しだけ変化があった。該当する編成のうち、10両固定編成に「10 CARS」、6両・4両分割編成に「Chuo Ome Line」のステッカーが車体前面に貼付されている。さらにその一部は「10 made to be(グリーン車マーク)」というステッカーになっており、間もなくグリーン車が追加されることを示しているかのようだった。 ■平日夕方の東京行でグリーン車にお試し乗車 それでは、「グリーン車お試し期間」として普通車扱いになっているグリーン車に、実際に乗ってみよう。今回、筆者は平日の夕方、18時29分に高尾駅を発車する東京行の快速(中野駅まで各駅停車)に、終点まで乗車した。グリーン車の導入直後で混雑が予想される土休日や東京駅からの乗車を避けたつもりだったが、それでも発車5分前の時点で、高尾駅ホームのグリーン車乗車位置に20人弱程度が待機していた。おもに学校帰りの学生や鉄道ファンと思われる人が中心だった。
筆者は4号車「サロE233」の2階で着席した。内装もE235系1000番代のグリーン車に準拠しており、明るい色の普通車とは対照的に落ち着いたトーンとなっている。座席の座り心地については、他の普通列車グリーン車と同等のちょうど良いやわらかさではないかと感じた。特急列車こそ運行しているものの、普通列車グリーン車はいままでの中央快速線・青梅線にはなかったので、2階の席から車窓風景を眺めることに新鮮さを感じる。 高尾駅を発車した時点で、目視できた限りだが、同じ室内に乗り合わせた人は筆者を含めて15人。発車してすぐに、近くの席からお酒の缶を開ける音が聞こえてきた。通路を挟んで隣の席に座っていた人は、ときおりパソコンを開いていた。乗車中にパソコンやスマホを見る利用者にとって、肘掛部分に設置された電源コンセントは役に立つだろう。 次の西八王子駅でも、学生を中心に多くの人が乗車。到着時に物珍しそうな視線もあり、席を確保できた学生から「やったー」と喜ぶ声も聞こえた。八王子駅に到着すると、4号車の階上席は半分以上埋まり、車掌からも「4号車・5号車は混雑します」と車内アナウンスがあった。これ以降、立川駅や三鷹駅といった主要駅を中心に利用者がある程度入れ替わるも、全体的な乗車率はほぼ変わらない状態で東京駅まで進んでいく。東京方面の快速は、三鷹駅までに中央特快・青梅特快や特急列車に抜かれることが多いが、筆者が乗った列車は終点まで先行した。