弥生時代の遺跡で発見 “木製よろい”表面に貴重な「水銀朱」塗られる=浜松市
静岡放送
約50年前、浜松市の遺跡から見つかった木製のよろいについて、表面の色の成分などが初めて明らかになりました。その特徴から当時の集落にあった文化の規模感が考察できます。 【写真を見る】弥生時代の遺跡で発見 “木製よろい”表面に貴重な「水銀朱」塗られる=浜松市 浜松市中央区にある伊場遺跡からは、弥生時代後期に作られ、儀礼的な戦闘に使われたと考察される木製のよろいが、1972年と1973年に出土しています。 浜松市は3年ほど前から、この「よろい」を含む約800点の出土品を調査していて、よろいの表面に塗られている赤色の漆について、当時貴重とされた「水銀朱」が多く用いられていることや黒色の漆を下地に赤色の漆を上重ねしていることが、2024年初めて分かったと発表しました。 「水銀朱」は、北部九州や朝鮮半島などで豊富に採れることから、伊場遺跡のよろいは、西日本など、ほかの地域から浜松に持ち込まれた可能性が考察できます。 <浜松市博物館 鈴木一有館長> 「(集落が)豊かであったことと、西日本地域との通行や結びつきが強かったことを示すかと思います」 木製のよろいは、浜松科学館で11月8日に開催される高校生以上限定のナイトイベントで見られるということです。
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