浦田(富山県上市町出身)2連覇 国スポ・カヌースプリント成年女子
佐賀県を主会場とする国民スポーツ大会(旧国民体育大会)最終日は15日、佐賀市のSAGAサンライズパーク陸上競技場に秋篠宮家の次女佳子さまをお迎えして総合閉会式が行われ、閉幕した。富山は、天皇杯(男女総合優勝)が685点で44位、皇后杯(女子優勝)が471・5点で39位だった。 14日行われた第10日の県勢は、カヌースプリント(200メートル)で入賞ラッシュとなった。成年女子カヤックシングルでは、浦田樹里(早大、上市町出身)が42秒970で優勝した。少年男子カヤックペアの酒井海倫(かいり)・藤縄輔玖(たすく)組(富山北部高)は3位、少年女子カヤックペアの酒井星璃(きらり)・一橋明里組(上市中)は8位だった。カヌー女子は、競技別の皇后杯で7位に入った。 このほか、陸上成年男子3000メートル障害の鈴木聖矢(富山大大学院)が3位入賞。同少年女子A300メートル障害の松木愛結(龍谷富山高)は7位に入った。
天皇杯は東京が3年連続18度目の頂点に立ち、地元・佐賀は準優勝だった。次回は滋賀県を主会場に、来年9月28日~10月8日に開催される。 ロス五輪へ心技体磨く カヌースプリント成年女子カヤックシングル(200メートル)決勝に出場した浦田は、2位と0・48秒差をつけて同種目で2連覇を達成した。「全体的に動きが硬かったが、優勝できてほっとしている」と笑みをこぼした。 日本代表として、地力の差を見せつけた。ほぼ横一線だった100メートル辺りから、力強いパドルさばきで加速。ペアを組んでともにパリ五輪を目指した細見茉弥(長野)とワンツーフィニッシュを飾った。「『1、2位で終わりたいね』と試合前に互いに話していた。達成できて良かった」と振り返った。 五輪出場を逃した4月からは、ワールドカップなどの世界大会を転戦。国内で絶対女王を目指し、武者修行に励む。「本気で五輪を目指す覚悟がまだまだ足りていなかった。2028年のロサンゼルス五輪に出るためには、国内では圧倒的存在にならないといけない」と決意を語る。
「絶対にロス行きの切符をつかんで、温かく応援してくださる県民の皆さんに活躍する姿を見せたい」。4年後を見据え、心技体の成長を誓った。(西村勇輝)