日本アカデミアがコロナ研究をできない憂うべき実態と、その敵
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6月15日、政府が設置した「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(座長:永井良三・自治医科大学学長)」の提言がまとまった。報告書には「ワクチン等の開発の促進 ・基礎研究を含む研究環境の整備」が取り上げられ、「平時から研究開発・生産体制を強化し、迅速な開発・供給を可能にする体制の構築を図っていく」ことが盛り込まれた。 この提言を受け6月17日、政府は総理大臣直轄の「 内閣感染症危機管理庁 」を新設する方針を決めた。パンデミック時に司令塔の役割を期待するそうだ。政府発表前の5月末の報道では、この組織の長は、医系技官トップの医務技監が兼務する。また、国立国際医療研究センターと国立感染症研究所を一体化し、「 日本版CDC 」を立ち上げるという。 政府の権限を強化する動きは、これが初めてではない。3月には、ワクチン開発を推進する司令塔組織として、「先進的研究開発戦略センター(SCARDA)」が、日本医療研究開発機構(AMED)内に設置され、初代センター長には、医師で元名古屋大学総長の濱口道成氏が就任した。
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上昌広