バスを移動手段から目的地へ!路線バスをサウナに改造したサバス2号が運行開始
長年運行していた路線バスをサウナスペースとして改造した「サバス」。このたびサバス2号の完成に伴い、東急不動産株式会社及び東急リゾーツ&ステイ株式会社の関連リゾート施設にて運行をスタートする。“バスをリブランディングする”をミッションに新たなバス事業を提案する株式会社リバースの担当者に話を聞いてみた。 【写真】東急バスとして長年運行されていた路線バスを改造したサバス2号の内部 ――サバス2号の運行開始に関して、意図や狙い、目的、ターゲットなどについて教えてください。 2022年3月にサバス1号を始動し、今まで全国各地から多数の問い合わせをいただき、関東の栃木県から九州の佐賀県まで多くの方にご“蒸車”をいただきました。サバス1号では兵庫拠点のため、関東方面へ運ぶ際に多額の費用がかかり、お客様の負担が重くなることが課題でした。2号を運行することでより多くの方にサバスを利用、ご“蒸車”いただきたいと思っています。 ――サバス2号について、イチオシポイントを教えてください。 サバス2号では利用シーンの異なる2つのサウナスペースを設けていることが特徴です。メインサウナはバスの「サロン席」をモチーフにし、コの字型の座席配置により利用者が会話をしながら窓からの景色を楽しむことができ、中央のテーブルではサウナ室に使用した木材の端材で作られた積み木ゲームで遊ぶことも可能なユニークな空間となっています。もうひとつのサウナ室は、定員2名程度のゆったり個室感覚で入れる「優先席」サウナとなっています。ひとり利用時には寝転がることもでき、イベント時にはウィスキングをすることも可能な設計となっています。 ――サバスの実現に向けて苦労した点などあれば、それをどうクリアしたかとあわせて教えてください。 1号2号ともに、サバス製作チームで「バス」として使えそうな物、構造「サウナ」としてこだわりたいところ、の意見を出し合って、「バス」と「サウナ」でどう掛け合わせるか考えています。1号車での経験を活かし、2号車ではサウナ室の天井をアーチ状にし、サウナとしてのレベルもアップさせるよう考えましたが、出来上がって火を入れてみないとわからないので完成してから実際にサウナになるのかは毎回ドキドキします。 ――サバス1号車の「蒸車」会の反響はいかがでしたか?また8月3日から行われたサバス2号車の「蒸車」会の反響も教えてください。 サバス1号車では、バスの中にサウナという非日常的な空間に驚かれ、おもしろいとたくさんの方に"蒸車"をいただき新鮮な反応をいただきました。1号車で多くのサウナ愛好家の方に「サバス」を知っていただくことができたおかげで、2号車では、サバスの「2号車だ」と1号車との違いを楽しんでいただくことができました。 ――今後、サバスをどのような場面で活用していきたいですか? これまでイベントでの貸出依頼が多く、不定期な稼働になっておりましたが、2号車では一定スパンで東急不動産などの施設への貸出が決まっているため、より多くの方に体験していただける機会が増えると思います。また、桜や紅葉、雪など季節や設置場所によるその土地ならではの体験やコラボレーションもしていきたいと思っています。 ――読者へのメッセージをお願いします。 サバスは全国各地を巡っています。今後、皆様が知っている場所でサウナ体験をするかもしれません。いつもの場所もサウナをすると景色や見え方が異なるかもしれませんので、近くにサバスが来た際には、ぜひご蒸車いただけますと幸いです。 ■サバス2号車、循環型社会の実現に貢献 サバス2号のサウナ室を温めるために用いる薪として、東急不動産および東急リゾーツ&ステイが運営する東急リゾートタウン蓼科内で生産された間伐材を一部利用していくことを予定している。これにより、薪の燃焼によって発生するCO2と樹木の成長過程で吸収したCO2とオフセットすることで、カーボンニュートラルな運用の実現を目指す。 ■サバス2号の蒸車について サバス2号については、東急不動産および東急リゾーツ&ステイが運営する「たんばらラベンダーパーク」での運行を皮切りに、同社が運営する全国のリゾート施設を巡る予定だ。各リゾート地での運行を通じて、今まで運行頻度が少なかった関東圏においても蒸車機会を増やしていくという。運行日程等詳細はサバス公式サイトまたは公式SNSにてチェックしよう。