運気アップの秘訣は日頃の邪気祓い!具体的な1日のルーティンを真似して開運を目指そう!【書評】
今年一年、何かとうまくいかないことが続いた――心身の疲れが取れず、人間関係に悩み、仕事も思い通りに進まない。そんな不調の裏に「邪気」の存在が潜んでいるとしたら? 『360度ぐるりと開運する!最強の邪気払い』(大木ゆきの/KADOKAWA)は、運気を下げる原因とされる「邪気」を祓い、日常生活を整えて開運へと導くための知恵が詰まった一冊だ。
著者によれば、「邪気」とは目に見えないエネルギーの一種で、私たちの心身や運気に悪影響を及ぼすものらしい。これは人のネガティブな感情や思考、あるいは環境の乱れから発生し、放置すると不調や停滞感につながるのだそう。スピリチュアルな話に抵抗がある人には、少し奇抜に感じるかもしれない。しかし、本書で紹介されている開運法の多くは、理にかなった日常的な「NG行動の改善策」として実践できる内容だ。 たとえば、仕事の忙しさにかまけて部屋を散らかしたままにしたり、掃除を怠ったりしていないだろうか。本書によれば、風通しの悪い場所や、清潔さを欠いた環境は、邪気を発しやすいという。幸運を引き寄せるためには、何よりも掃除と整理整頓が大事だと著者は説く。 とはいえ、掃除や片付けが苦手だと、何から手を付ければいいのか悩んでしまうだろう。そんな人のために本書では、「どこか1か所だけでも、寝る前に片付ける」など、著者の経験をもとにした“無理なく始められる工夫”が満載だ。また、心身が疲れ切っていると、つい入浴を後回しにして寝落ちしてしまったり、身だしなみに気を配る余裕がなくなりがち。しかし、こうした行動が知らず知らずのうちに運気の低下を招いている可能性があるという。お風呂にゆっくり浸かるだけでも、邪気祓いの効果が期待できるそうだ。 日常のNG行動を避け、ポジティブな変化を得たい人のために、「邪気祓い1日のルーティーン」も記載されている。朝・昼・夜、それぞれの時間帯で実践すべき具体的な行動が丁寧に紹介されており、実用性が高く日々の生活に役立つ内容となっている。 さらに、「運気を高めるアイテムについても知りたい!」という読者に向けて、邪気を祓うとされる場所・食べ物・香り、さらにはパワーストーンについても解説されている。パワーストーンには身につけるだけで効果がありそうなイメージを抱きがちだが、著者曰く、「パワーストーンはあくまでサブツール」。いちばん大事なのはやはり、環境整備と自分自身のあり方だ。 本書には邪気祓いの具体的な方法として、「宇宙とつながってオーダーメイドのシールドを張る」という、独特のアプローチも取り上げられている。一見特殊に思える手法だが、要は外部からの悪影響を防ぎ、自分自身を守るためのイメージトレーニングのような役割を果たしているのだ。 日々の何気ない習慣や行動が、運気を下げる原因かもしれない。本書を参考に、できることから生活に取り入れてみよう。心と環境を整えることで、新しい年をより良い気持ちで迎えられるだろう。 文=倉本菜生