遠藤航もピンチ!? かつて“新監督”の元で冷遇された欧州日本人6人。監督交代により運命を変えられた男たち
若返りのあおり…。背番号10が構想外扱い!?
MF:本田圭佑(ほんだ・けいすけ) 当時の監督:ヴィンチェンツォ・モンテッラ(ミラン) 共闘期間:2016年6月~2017年7月 リーグ戦成績:8試合1得点0アシスト ミランでレジェンドのクラレンス・セードルフらが背負った背番号10を着用した本田圭佑は、賛否はありながらも在籍していた期間の大半を主力としてプレーしていた。ところが2016年6月にヴィンチェンツォ・モンテッラが新監督になると、露骨に出場機会を減らす。 当時のミランは黄金期からの世代交代の最中で、モンテッラ政権では大幅な若返りを図っていた。本田のポジションにもスソやエムバイ・ニアン、ジェラール・デウロフェウら当時20代前半から中盤までの選手が起用されはじめ、30歳で契約最終年を迎えていた日本代表MFの出場機会は自然と減っていた。 2016/17シーズンに本田がリーグ戦で先発出場したのはたったの2試合。そのうちの1試合はすでに退団が決定していた最終節の記念的なものだったものを踏まえると、構想外に近い扱いを受けていた。あからさまに出場機会を減らした本田はシーズン終了後にミランを退団。メキシコのパチューカへと移籍し、新たな挑戦に挑んだのだった。
1年半で5試合…。大躍進のクラブで置き去りのベテランMF
MF:原口元気(はらぐち・げんき) 当時の監督:セバスティアン・ヘーネス(シュツットガルト) 共闘期間:2023年4月~2024年6月 リーグ戦成績:5試合0得点0アシスト 9月1日に浦和レッズへの復帰が発表された原口元気は、2023/24シーズンまでシュツットガルトでプレーしていた。チームは絶対王者バイエルン・ミュンヘンを上回る2位でフィニッシュし、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得する大成功のシーズンを送っていたが、そこにベテランMFはほとんど関わることができていない。 原口は2023年1月の移籍市場でシュツットガルトに加入した。当時のクラブは残留争いを強いられており、その中で元日本代表MFにはチーム最年長として若手を引っ張る役割を期待されていた。実際にチーム最年長ながら加入から8試合連続スタメンを飾るなど主力へと定着したが、その間にチームは1勝しかすることができず、ブルーノ・ラッバディア監督は成績不振によって解任されてしまった。 この監督交代が原口の立場を大きく変える。セバスティアン・ヘーネスが新監督に就任すると露骨に出場機会を減らし、怪我での離脱がほとんどなかったのにも関わらず、1年半でリーグ戦では5試合しか出番が訪れなかった。その一方でチームは躍進を続け、2023/24シーズン終了後に契約満了での退団が発表されていた。