ほとんどの日本人が見落としている「重大な事実」…日本哲学が私たちの生活に役立つ「意外すぎる理由」
日本の哲学を学ぶとはどういうことか
日本の哲学について知り、学ぶ意義はどこにあるであろうか。 哲学とは私たちのものの見方や考え方に対する反省であると言うことができる。私たちがどのように物事をとらえ、どのように感じ、どのように考え、どのように行為しようとしてきたのか、あるいはしようとしているのかを知る営みである。日本の哲学者たちの思索はこの営みの軌跡である。 それは、いまを生きる私たちにとって無縁のことではなく、深い関わりをもっている。日本の哲学者たちの営みから私たちは私たちがどのように生きてきたのかを知る手がかりを得ることができるであろうし、それはまた、私たちがどのように考え、どのように行為すればよいかを考えるためのさまざまな示唆を与えてくれる。 読者の皆さんも本書を手がかりにして、自分自身のものの見方や考え方についてあらためてふり返っていただきたいと思っている。そしてそこから、別の考え方(それは具体的な対話を通して知る考え方の場合も、書物を通して知る考え方の場合もあるであろうが)と対話し、自らのものの見方や考え方をより豊かなものにしていっていただきたい。 さらに連載記事〈日本でもっとも有名な哲学者はどんな答えに辿りついたのか…私たちの価値観を揺るがす「圧巻の視点」〉では、日本哲学のことをより深く知るための重要ポイントを紹介しています。
藤田 正勝