オジさんから女子大生にまで愛されるレトロなフォルムがお洒落でかわいい国産車たち
昨今は、ボディが大きく、デザインもシャープでかっこいいクルマの人気が高い傾向にあります。が、かつては、小さくて丸っこくて、人懐っこいような雰囲気のクルマが人気となった時代もありました。いまでも中古車を探せば購入できる、レトロおしゃれなクルマをいくつかご紹介します。 オジサンだからこそ似合う!いま注目したい小さな高級車たち
■日産「フィガロ」
同社の初代マーチ(1982年発売)をベースに、レトロなデザインで登場した「日産パイクカーシリーズ」のひとつである「フィガロ」。1991年に登場したモデルです。 2+2クーペというスタイルで、1935年のダットサンロードスターや30年代のアールデコファッションからインスピレーションを受けたという「ぽこっ」と出っ張った小さなキャビンがトレードマーク。ルーフは中央部がキャンバス製で出来ており、後部へ手動で格納するとオープンカーとなる、凝ったつくりとなっていました。
インテリアも、フィガロ専用設計のスイッチや本革シート、スイッチやメーター回りのメッキパーツを、アイボリーの内装がうまくまとめており、優雅でクラシカル。ボディのところどころに配色されたシルバーメッキも、いい仕事をしていました。 フィガロはいま、海外でも大人気となっており、日本と同じ左側通行の国イギリスでは特に人気で、ミュージシャンのエリッククラプトンさんも入手されたとか。すこし前の話になりますが、人気テレビドラマ「相棒」の主人公の愛車にフィガロが採用され、主人公の名前から「右京カー」として話題にもなっていました。
中古車サイトだと、フィガロの登録台数は50台ほどで、相場は100~300万円ですが、状態のいい個体となると500万円を超えるものも。昨今は流通量が減っており、中古フィガロを販売する店舗も少なくなりました。この先、中古車の価格がさがることはないと考えられます。
■日産「PAO」
そのフィガロよりも前に販売されたパイクカーシリーズ「パオ」もまた、レトロでおしゃれなクルマでした。1987年の東京モーターショーに参考出品された後、1989年から発売開始されたパオは、開閉する三角窓、外付けのドアヒンジ、上下2分割するリアクオーターウインドウ、ボディに入ったスリッド模様など、これぞレトロ!! といった要素が満載されていたモデル。