<アメリカンフットボール>学生は社会人に勝てないのか
<アメリカンフットボール> ■第67回ライスボウル・オービック34-16関西学院大 社会人王者と学生王者が激突してアメフット日本一を決める第67回のライスボウル(東京ドーム)は、オービックが、関西学院大を34-16で倒して史上初の4連覇を果たした。この3年間は同じカード。昨年は、“あわや”の好ゲームを演じた関学は、リベンジプランを練って臨んだが、結果的には、オービックとの実力差を見せ付けられることになった。 関学は、先制点にこだわっていた。オービックの修正能力は高い。パスを封じ前半にどれだけリードを保てるかが焦点だと睨み、パントフォーメーションからの攻撃やノーハドル、2段階パスのスペシャルプレーなど、あの手、この手を繰り出したが、前半から追う展開となり、QBの斎藤は、再三、敵のサックに身をさらした。 「想定した以上に相手のディフェンスエンドが速いし凄かった。プレッシャーを受けて思ったプレーができなかった」 オービックの菅原―木下というホットラインに代表されるパス攻撃を警戒していた関学は、左足を骨折、まだプレートを入れたままの池田をぶっつけ本番でDLに復帰させ、パスディフェンスを強化。オービックのパス攻撃は上手く封じ込めて、逆に2つのインターセプトを奪った。 しかし、ラン主体の攻撃に切り替えられると対応ができない。ラインをコントロールされ、個人技で抜かれる。ことこどくビッグゲインをされ、ランで失った距離は265ヤード。MVPは、2つのタッチダウンを奪ったRBの原卓門だ。 関学の鳥内監督は、「そこは人材不足。学生では止められない。偏ったディフェンスをすると、逆にやられるしな。オービックは強いでえ」と敗戦の弁。鳥内監督の次男でDBの鳥内将希は、「原さんは大きいし、どこを走ってくるのかがわからなかった。低いタックルに行っても奥深いというか……うまく外された。ランを一発で止めれないので、ロングゲインを許すことになった。130%の力を発揮しないと止めることが無理だった」と振り返った。