【闘病】全身性強皮症 「もう少し受診が早ければ…」と医師が嘆いたワケ
2011年夏頃から身体の異変に気付き、さまざまな診療科で診察を受けたものの、「全身性強皮症」という確定診断には半年ほどかかったというnorikoさん(仮称)に、治療経過や現状などについて、話を聞きました。 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2022年7月取材。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
突然の浮腫から確定診断までの半年間
編集部: 全身性強皮症とはどのような病気ですか? norikoさん: 皮膚や全身のさまざまな臓器が、だんだん硬くなっていく病気です。現在は病気をコントロールしやすくなってきたようですが、原因不明で治療方法が限られている指定難病です。 編集部: 病気が判明した経緯について教えてください。 norikoさん: ある朝突然、指がソーセージのようにパンパンに浮腫み、痛みがありました。夕方には元に戻ったので、病院には行かず様子を見ていました。でも、なかなか治らなかったので近所の内科を受診しました。 編集部: 診断結果はどうでしたか? norikoさん: MRIを撮りましたが原因は不明で、重度の貧血ではないかと言われました。鉄剤を処方されましたが、飲んでも改善することはなく、日に日に浮腫がひどくなっていきました。そのうち、夕方になっても浮腫がとれなくなり、痛みも伴った状態がしばらく続きました。 編集部: どれくらいの期間でしたか? norikoさん: 1~2ヶ月程度です。別の内科にも行きましたが、やはり原因は不明で、利尿剤を使って様子を見ていました。指の浮腫は少し改善されましたが、なくなることはありませんでした。次に、心臓の病気が疑われるとのことで、総合病院の循環器科を紹介されました。 編集部: 循環器で確定診断を受けたのですか? norikoさん: いいえ、循環器科からは膠原病内科で診てもらうように言われました。同じ病院の、膠原病内科を受診して採血をした結果、全身性強皮症の抗体が出たため、確定診断となりました。異変に気づいてから、半年ほど経過してのことです。 編集部: 病気が判明したときの心境について教えてください。 norikoさん: ネットでいろいろ調べていたので、少し予想はしていました。治療方法が無く、進行性の病気とわかりショックでしたね。まだ子どもも小さかったので、不安もありました。 編集部: 症状はどのようなものがありますか? norikoさん: 強皮症は皮膚だけでなく内臓までもが硬くなる病気で、私の場合は特に皮膚の硬化が強く出ました。1年経過したころから徐々に硬化が進み、今では指のほとんどが90度程曲がっています。 足はほとんど曲げることができないので、下に物を落としても拾うことができず、地べたに座ったり立ち上がったりすることもできません。