2024年の宇宙、どうでしょう? (7-12月の星空編)
■12月8日夕方6時30分ごろ「土星食」 8月にはスピカ食がありました。そしてこちらも一等星ですが、格上というかなんというか、土星の食が見られます。 土星は望遠鏡で見ると、広がって見えますので、スピカのようにいきなり消えたりはせず、じわじわと消えていくのがおもしろいです。 そして、リングとセットだと、やっぱり望遠鏡で見たくなりますな。まあ、このクラスですと公開天文台などがネット中継をしますので、それをスマホでチェックしながら、リアルな方もあわせて見るってのがよいかなと思います。 ■12月14日 ふたご座流星群 夏のペルセウス座流星群とならんで、流れ星がよく見えるのですが、今年は明るい満月が空にあり、これを避けながらの観察となります。手でおおっちゃうのが簡単なのですが、しんどくなるので、電柱とかの影に月をおきながらの観察ですかねえ。 ■木星が見えてきた! 夜半の空に、ひときわ明るい木星がよく見えています。 木星といえば、周囲をまわる衛星です。1610年にガリレオが発見したことから「ガリレオ衛星」といわれますが、400年前の初期型の手作り望遠鏡で見えたのですから、ちょっとした望遠鏡で十分観察できます。オモチャのような望遠鏡でもいけることがあるので、ぜひ押し入れから引っ張り出してみてください。 なお、望遠鏡はたいていネジがゆるんだりしているので、そのあたりはキチンとしめつけて、がたつかないようにするのがポイントでございますよ。 ■オリオン座と冬の大三角 夜半には、都会でもわかりやすいオリオン座が見えてまいります。このあとの1~3月くらいはオリオン座と冬の大三角が主役をはります。天文ファンはオリオン座が夕方に見えるようになると「冬だなあ」と感じるものでございます。
■金星がみごたえあり 秋でも話題にした金星ですが、夕方の空にかなり見やすくなっています。 11月5日と12月5日には月とならび、なかなかかっこいい感じになります。 ということで、後半戦も楽しんでまいりましょう。 ■ 東明六郎 しののめろくろう 科学系キュレーター。 あっちの話題と、こっちの情報をくっつけて、おもしろくする業界の人。天文、宇宙系を主なフィールドとする。天文ニュースがあると、突然忙しくなり、生き生きする。年齢不詳で、アイドルのコンサートにも行くミーハーだが、まさかのあんな科学者とも知り合い。安く買える新書を愛し、一度本や資料を読むと、どこに何が書いてあったか覚えるのが特技。だが、細かい内容はその場で忘れる。
東明六郎