オリックスのドラフト１位・麦谷祐介(左)と、球団ＯＢでもあるイチロー氏

　オリックスのドラフト1位・麦谷祐介外野手（22＝富士大）の〝大物ぶり〟に周囲が感心している。 　走攻守に秀でた即戦力として大きな期待がかかる麦谷は「スーパースターになれるように頑張る」「新人王を取るためには、開幕スタメンがマストになってくる」と豪語しているが、単なるビッグマウスではなく〝有言実行〟タイプだ。 　しかもどんな場面でも物おじしないといい、担当の岡崎スカウトは「舞台が大きくなると力を発揮するやつ。明治神宮大会とか、全国大会になるとめちゃめちゃ打つ。緊張せずに素の状態、いつもと変わらないメンタルで試合ができる。ほんとハートが強いですよ」と舌を巻いている。 　そんな麦谷が「スーパースター」と憧れるのがイチロー氏（51＝マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター）。「少しでも近づけるようになりたい。走攻守がそろっている。バットコントロール、野球への取り組み、ストイックさを尊敬します」と日ごろから動画でプレーを見て研究しているというが、オリックスならこの先、対面できる可能性は十分ある。 　イチロー氏は現役を退いてからも毎年オフに神戸に戻り、草野球の練習を兼ねたトレーニングに余念がない。福良GMとは今も親交があり、これまで新人を引き合わせたり、T―岡田氏、杉本とも交流を持っている。 　麦谷にとってうれしい環境だが、同スカウトは「会うことができたら喜ぶでしょう。たぶんイチローさん相手でも臆することなく、グイグイ何でも聞けると思う。ガチガチにならない。それくらいの気持ちの強さがある」とここでも強心臓に〝太鼓判〟。 　春季キャンプまでに時間が取れれば、麦谷のテンションは爆上がりだろう。