中国・広州の地下鉄、突然の安全検査厳格化 暴走事件で警戒高めたか
中国南部・広東省広州市で、地下鉄に乗る前の安全検査が8日から突然厳しくなった。同じ省内の珠海市で11月に起きた無差別殺傷事件を受けて、当局が警戒を高めたためとみられる。通勤時に長時間待たされる事態に市民の不満は爆発、1日余りで措置は撤回に追い込まれた模様だ。 【写真】「日本人か。取材させるな」 外国記者集う街で暴走、情報統制に疑問 中国メディアなどによると、広州の地下鉄では8日から、金属探知ゲートの通過や持ち物のX線検査に加え、係員による金属探知機などを用いたチェックも始まった。月曜の9日にも措置が続いたことで、朝の通勤時間帯には多くの駅で入場に30分ほどかかることになった。 地下鉄での安全検査は中国では一般的だ。ただ、実際には大きめの荷物を検査機に通す程度で済ませ、係員は乗客の通行を妨げないように運用していることが多い。係員が細かくチェックする今回の広州のやり方は、市民の怒りを呼んだ。
朝日新聞社