衛星画像を「ワンコマンド」で解析、リッジアイが新ツール
AI・ディープラーニング技術のコンサルティングと開発を行うRidge‐i(リッジアイ)が、専門知識なしで衛星画像を簡単に判読できる衛星解析ツールの提供を6日から開始した。AI(人工知能)を活用し、ワンコマンドで解析を実行できる。 提供を開始したのは「Ridge SAT Image Analyzer(RSIA)」。AIや衛星、画像処理などの専門知識がないと衛星画像の解析は難しいという課題に応えることを目指した。 RSIAは、秘匿性の高いデータをユーザー自身で学習・評価し、オリジナルモデルを作成可能。ワンコマンドで解析を実行できるシンプルなインターフェ―スを採用しており、入力内容に応じて最適な画像の分割や前処理などに対応する。 クラウド、オンプレミス両環境でのAI解析を実現し、柔軟な環境対応も特徴だ。光学衛星や近赤外線、衛星から照射した電波の反射情報で地表面を観測する「SAR」など幅広い画像データに対応する。太陽光パネルや車両・船舶を検出する物体検出や、都市部、農地などの土地利用を自動分類する土地分類などの用途を想定。 今後は、必要なデータ取得から解析、結果出力まで自然言語による指示で自動実行する機能の実装を予定。リアルタイム解析への対応も計画している。 近年、安全保障や都市計画、農業、環境モニタリングなど、多くの分野で衛星画像を解析、活用する動きが広がっている。一方、衛星画像は季節による植生の変化や時間帯による影の影響などもあり、AIや衛星の専門知識がないと解析が難しいという課題があった。画像形式も多様で、画像を処理する上での技術や効率についても課題が指摘されていた。
電波新聞社 報道本部