緊急トイレを衣料品店が無料配布 災害時の課題考え備えを 開店前から多くの人 三重・津市
能登半島地震の発生から1年が過ぎましたが、災害時に大きな課題となるトイレの問題を考えてもらおうと9日、三重県津市の総合衣料品店「わたせい」では緊急トイレが配布されました。 被災者と交流する中で、「非常用トイレを備蓄していたが暗闇の中で使い方がわからなかった」「使ってみたが失敗した」などの深刻な声を聞き、まずは体験してもらおうと実施されたものです。 緊急トイレは汚物袋や凝固剤、処理袋がセットされたもので、帰宅後はカバンや非常用リュックに入れず、すぐに使う事などを確認した上で、県内9店舗において約5000個の緊急トイレが配布されました。 このうち、わたせい久居店では開店前からチラシを見た買い物客らが次々と訪れ、緊急トイレを受け取っていました。 緊急トイレを受け取った人は「子どもはトイレを待つことができない。1回分もらえると娘と練習できるので助かる」などと話していました。 また、避難所などでプライベートな空間を確保したり、防寒対策などに役立てたりできる特大の段ボールも配布されました。 岡村怜加店長は「明かりがついている所で練習しておくと、万が一の時に備えられるかもしれない。防災意識を高めて準備を」と呼び掛けていました。