「ただ格安なだけ」ではない、中長距離LCCの先駆け「スクート」は“要求が多い”日本人向き?
格安航空会社(LCC=ローコストキャリア)は、大手航空会社(FSC=フルサービスキャリア)より運賃が安く旅費が節約できる移動手段として、日本を含む世界で普及する。昔は近距離路線が中心だったが、最近では中長距離路線のLCCも続々登場している。 【表で見る】「コスパが良いと思う」国内の航空会社ランキング 日本に就航する中長距離LCCの就航空港や行き先とあわせて、先駆的存在のシンガポール発「スクート」の担当者に聞いた「LCC成功の理由」と「今後のLCC市場の展望」を紹介する。
◆日本に就航する中長距離LCC「主要8社」とは?
LCCで一般的によくイメージされるのが、飛行時間が短い国内線や、日本から近い韓国・台湾など。さらに遠い中長距離路線も近年、LCCが増えている。 日本に就航する主な中長距離LCCと特徴は、以下の通り。
▼ZIPAIR(ジップエア)
日本航空(JAL)傘下。アジアだけでなく北米路線も運航。機内無料Wi-Fiや全席AC電源など。
▼Air Japan(エアージャパン)
全日本空輸(ANA)傘下。ボーイング787で普通席のみ。FSCでもLCCでもない新しい旅をアピール。
▼Peach(ピーチ・アビエーション)
ANA傘下。関西空港を拠点に国内線・国際線を運航。新機材で東南アジアも進出中。
▼ジェットスターグループ
カンタス航空傘下でJALと提携。日本豪州線はボーイング787。海外で知名度が高い。
▼スクート
シンガポール航空グループ。ボーイング787でシンガポール~欧州便も運航。
▼エアアジアX・グループ
エアアジアの中長距離専門。徹底した低コスト化による格安運賃で知られる。
▼ベトジェット・グループ
ベトナムのLCCで、アジアで最も勢いがある。飛行機は最新、運賃はセールで激安も。
▼セブパシフィック航空
フィリピンのLCC。語学留学やリゾートで日本人にも人気のセブ島など拠点に運航。 ZIPAIR、Air Japan、Peachの3つが日系。ジェットスターは国内線および国際線近距離線を運航するジェットスター・ジャパンがあるが、中長距離線はジェットスターおよびジェットスター・アジア航空の運航となる。
◆国内LCC就航空港、日本直行便でどこに行ける?
中長距離LCCが就航する日本の主な空港と行き先は以下の通り(韓国、台湾、中国本土、香港・マカオを除く、さらに以遠の行き先)。