中日・松坂大輔キャンプ初日に見えた復活の糸口と波及効果。「100点の1日」
キャンプイン前夜。ホテルの部屋のベッドにドラゴンズのユニホームを並べた。 「違和感しかなかったですね。まだ」 西武のユニホームコンセプトは明るいライオンズブルー、レッドソックスは赤、メッツは青&オレンジ、ソフトバンクは黄色と黒。そしてドラゴンズのそれは濃紺に近いドラゴンズブルーがデザインされている。外から見ている側からすれば背番号「99」以外は似合って見えたが、5球団目のユニホームに、まさかの思いと、野球人生のすべてをかける覚悟が交錯していたのかもしれない。 中日ドラゴンズ・松坂大輔(37)は、新天地のスタートとなる、沖縄・北谷キャンプの初日にブルペンに入らなかった。森繁和監督からマイペース調整の特権を与えられている松坂は、当初、ブルペン入り予定の欄にマル印をつけていたが回避した。 「一応、丸はつけておいたんですが、ドラゴンズのキャンプが、どういう流れかわからないので。『今日はいいかな』と。(回避に)大きな理由はない。周りが、投げる、投げると思っていたので、あえて入らなかった」 松坂は、いたずらっぽく笑って、メディアをなごませた。 雨予報だった天候は、一日持ったが、午前中の最高気温は17.7度。風が吹くと、さらに体感温度は下がる。沖縄にしてはの“寒さ”に、反比例するように上昇一途のメディアも含めた周囲の“熱気”に乗せられて無理をしてしまうことを避けて自制したのだろう。 森繁和監督からは「あせる必要がない」とも釘を刺されている。 「それに反発するつもりもない。そう言われているが自分のペースでやっていこうと思っています」 森監督は「逆算してのことでしょう」とブルペン回避を解釈した。 「天気を見てひとつ休み、休み前にもう1回入るというような逆算でしょう。心配はしていない」 松坂は、これまで、とことん球数を投げ込むことでフォームを固めていくタイプだったが、今キャンプでは球数を抑え、細かくブルペンに入りながら調整を進める新しい調整方法に取り組む考え。 「明日は(ブルペンに)入ります。キャッチャーを座らせることはないですが、立ち投げで30球前後くらいにしておこうと」