熊本地震「本震」1か月 大阪へ避難の女性が語る故郷への思い
「熊本に帰りたい・故郷に役立つことしたい」
現在は姉家族の自宅に住めて「大変助かっている」と話す真貴さん。ある日、姉から「大阪でやり直したらどう?」提案してくれたが、それにはうなずけなかった。 「熊本に帰ったほうが、みんながゼロからのスタートですから、それを考えると向こうの方が同じ状況だから。まだ私の中でやれそうかなという思いがあるので。ずっと育ってきた故郷の役に立つことをしたい」 だが、同時に余震の恐怖が抜けず「自分は1人だし、もし戻って体調が悪くなったら不安。余震さえなければ」と考えてしまう。「今後『り災証明書』が取れたら一度は帰りたい」という希望があるため、それをなんとか実現しすぐにでも熊本で生活をしたいが、希望と現実の狭間に、いつも悩まされる日々が続いている。 「車を置いているし、熊本市内のアパートに入れたらやり直したい。けど、どうしようもなかったら熊本を出るしかないですね...」。本望ではないが、こうした状況を考えなければいけない現実もある。 故郷を離れ1か月。不安を抱えながら真貴さんの苦悩の日々は続く。しかし、故郷への熱い思いは、遠く離れた大阪からでも変わらない。