《焼き鳥で”世界制覇”》「鳥貴族」が本気で海外進出へ…「世界の一風堂」をつくった男が描く大胆戦略
グループ1000店舗超えで海外展開に弾み
清宮氏が振り返る。 「焼き鳥は後発ですけど、海外各国からニーズがあります。寿司や和食、天ぷら、ラーメンなどからするとちょっと遅れたわけですが、可能性はすごく感じます。チキンまで広げればもっとマーケットは大きいわけですが、鳥貴族はやはり焼き鳥で攻めていく。最初はビジョンも“Global CHIKEN Family”で行こうとなっていたんですが、それだとぼやけてしまうので“Global YAKITORI Family”に変えました」 ファミリーというのは「鳥貴族」ブランドを軸にしながらも、“日本の焼き鳥文化”を担う高級業態「市松」や博多焼鳥の有名店「八兵衛」と業務提携し、彼らと共に海外に出て行こうという意味を込めている。それから、2023年1月付で鳥貴族の傘下入りした「やきとり大吉」(ダイキチシステム株式会社)も“ファミリー”入りした。実は「やきとり大吉」の店舗数と合わせると、鳥貴族ファミリーは一気に1000店舗を超えたのだ。 「グループ1000店舗を超えたことがきっかけで海外展開に弾みがついた」と清宮氏は言う。2022年10月に清宮氏が取締役COO海外担当に就任する直前の9月13日に「やきとり大吉」100%の株主であったサントリーHDから全株を譲受すると発表したのだ。サントリーは鳥貴族の生ビール「プレミアムモルツ」を一手に扱うメイン取引先だ。結果として、サントリーが鳥貴族の海外展開シフトを後押ししたと言えるかもしれない。 ………… 【つづきを読む】 《中国全土で“目指せ1万店舗”》「鳥貴族」が本気で世界進出へ…その「驚きの舞台裏」
佐藤 こうぞう