モーニング娘。石田亜佑美、弾けるパフォーマンスと持ち前の人間力で卒コン完遂
「これからも魂が繋がっていくことを信じて」
そのまま休むことなく、13人がステージに再登場。コンサートは佳境を迎え、壮大なサウンドの中でメンバーの歌声が伸びやかに響く「大空に向かって」で観客の心を震わせると、「One・Two・Three(23 Ver.)」「ブレインストーミング(updated)」「What is LOVE?(23 Ver.)」を続けて披露し、アップテンポな楽曲で会場の盛り上がりをさらに高めていく。その後、メドレーパートへ。「冷たい風と片思い」「私は私なんだ」「笑えない話」「人生Blues」「踊れ!モーニングカレー」と新旧様々な楽曲を、石田のソロダンスや各メンバーのダンスシーンも交えながら、本公演ならではのスタイルでパフォーマンスし、MCへと移行した。 MCでは、北川が「さあ、ここから後半戦です!皆さん石田さんに負けないくらい、盛り上がっていけますか!」と、コンサートがいよいよ終盤に近づいていることを告げる。すると、小田、岡村、櫻井、井上、弓桁がそれぞれの言葉で会場を煽り、山﨑の「それじゃあ石田さん、よろしくー!」のかけ声で石田が「いくぜ横アリ!」と力強く叫び、「HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~」へ。ロックなサウンドとグルーヴが印象的な楽曲で観客のボルテージをぐっと引き上げると、続けて、最新アルバムより「ムカ好き!」を披露し、「青春Say A-HA」「Wake-up Call~目覚めるとき~」「わがまま 気のまま 愛のジョーク(23 Ver.)」を駆け抜けるようにパフォーマンス。 本編最後のMCでは、各メンバーが思い思いの言葉で今回のツアーや本公演への想い、ツアーがいよいよ終わること、石田の卒業のときが近づいていることへの心境を語った。 最初にマイクを取った弓桁は「こうして横浜アリーナに立てて嬉しい」と笑顔を見せると、石田に向けて「石田さんのあたたかい言葉に何度も救われていました」と語り、背中の鍛え抜かれた背筋を見せ「この背中でいつか石田さんみたいにモーニング娘。を引っ張っていけるようになるので、見守っていてくださると嬉しいです」とコメント。櫻井は涙をこらえながら、「加入時に寂しい想いをしたこともあったんですけど、石田さんはいつも『大丈夫だよ』と声をかけてくれた」「当時の私の支えになっていた」と石田との思い出を振り返る。岡村は石田のダンスパートを受け継ぐ覚悟を見せ、「(この楽曲)かっこいいんだぜというのを見せられたら!」と意気込んだ。 横山は、石田とのコミカルな掛け合いを含んだMCができなくなることに言及し、「すごく寂しい」と心境を漏らす。しかし、「石田さん大好きです」「明日以降、ファンクラブ入会案内をお家に送ります(笑) !」と笑顔を見せ、石田と横山の仲の良さが垣間見える一幕となった。牧野はドラゴンボール風のセリフで石田への愛情を表現し、会場の笑いを誘うと、小田は涙をこらえながら石田への想いを語る。小田は「いつの間にか相方のような関係になって、背中合わせで歌うことも増えて、石田さんとモーニング娘。をやることに意味があった」と言葉を紡ぐと、生田は「(石田が卒業しても)亜佑美ちゃんがいたなって、誇れるようなグループになれたら」と今後への想いを語って本編ラストのMCを終えた。 本編ラストは、「笑顔の君は太陽さ」を披露。全員が笑顔で、13人の絆の感じられるパフォーマンスを展開し、ステージを後にした。 アンコールでは、スパンコールの輝く深い海底のような美しいブルーの衣装に身を包んだ石田が、一人ステージに登場。彼女は会場をゆっくりと見渡すと、マイクを手に取り、13年間の活動に対する想いをしたためた手紙を朗読し始めた。石田は「いつか自分もと夢見ていた卒業というステージ。こんなにたくさんの方に見守っていただき、本当に嬉しいです」と話し出すと、「卒業を発表してからの半年は、卒業フィーバーだ!って特に楽しく駆け抜けた日々でした」と、卒業発表がなされた今年5月からの期間を振り返る。そして、彼女が抱くファンへの愛情を「皆さんは私に変わるきっかけをくれたすごい人。明日からもその自覚を持って過ごしてほしい」と言葉にした。そして、石田の故郷である宮城県への想い、後輩メンバーへの想いなどを明かした後、「今、私に見えている景色は一生自慢できるくらい綺麗です」と満面の笑みを見せる。石田は続けて、「(この景色を見たことを)まず、10期に自慢しようと思います」「はじめの頃はささいなことで喧嘩して、大人にたくさん心配をかけました」「どぅー、はるなん、まー、10期として出会えてよかったよ、ありがとう」と涙をこらえて言葉を紡いだ。そして最後に、「卒業と加入がないグループだったら、ずっとこのステージにいたいと思うほど、私はモーニング娘。が大好きです」「これからも魂が繋がっていくことを信じて、今日、私はモーニング娘。を卒業します」「あなたが応援してくれたアイドルは、今最高に幸せです!」と、改めてファンに感謝の気持ちを述べる。「この魂に灯した青い炎は絶対に絶やしません」「(卒業後は)なんでもやってみたい!」「モーニングの石田亜佑美と出会ってくれて、好きになってくれて、本当にありがとうございました!」と、卒業の挨拶を終えた。 そして、石田は笑顔で「私のでっかい花」を歌い始める。彼女は曲中、終始会場中を見回しては、一つひとつの言葉を丁寧に歌い上げ、一人ひとりのファンに別れを告げているようだった。曲が終わると、ほかのメンバーがステージに再登場。「いいことある記念の瞬間」をパフォーマンスすると、生田が「秋ツアーを無事に完走することができたことをうれしく思います」「今日で、石田亜佑美ちゃんはグループを卒業します」「あゆみちゃんは卒業して、一人の女性としてまたみなさんに笑顔を届けてくれると思います」とファンに本公演最後の挨拶を行う。そして、「この13人を、みなさんしっかり目に焼き付けてください!」と呼びかけると、ドレスのスカート部分が短くなった石田と合流し、「ENDLESS SKY」を披露。 アンコールの最後は、メンバー全員が笑顔を浮かべ、「青空がいつまでも続くような未来であれ!」を歌唱した。石田は最後まで、12人のメンバーとともにステージを歩き回りながら、涙と笑顔が入り混じった表情でファンに手を振り、ステージを後にした。 石田がステージから去ってからも止まない、観客からの「亜佑美!」コール。その声に応えるように、石田は最後にもう一度だけステージに姿を現すと、会場中に手を振って挨拶をし、卒業のラストステージを終えた。 ■セットリスト M1 勇敢なダンス M2 最KIYOU M3 愛の軍団 M4 恋愛レボリュ-ション21(updated 23 Ver.) M5 なんだかセンチメンタルな時の歌 M6 「恋人」 M7 ジェラシー ジェラシー(23 Ver.) M8 君さえ居れば何も要らない(updated) M9 泣いちゃうかも M10 おっちょこちょいなファンタジアロマンス / 北川莉央・岡村ほまれ・山﨑愛生 M11 内緒だよ / 小田さくら・羽賀朱音 M12 会えてよかった / 横山玲奈・井上春華 M13 幸せ指数 発表されたい / 生田衣梨奈・石田亜佑美・野中美希・牧野真莉愛・櫻井梨央・弓桁朱琴 M14 大空に向かって M15 One・Two・Three(23 Ver.) M16 ブレインストーミング(updated) M17 What is LOVE?(23 Ver.) M18 冷たい風と片思い M19 私は私なんだ M20 笑えない話 M21 人生Blues M22 踊れ!モーニングカレー M23 HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~ M24 ムカ好き! M25 青春Say A-HA M26 Wake-up Call~目覚めるとき~ M27 わがまま 気のまま 愛のジョーク(23 Ver.) M28 笑顔の君は太陽さ EN1 私のでっかい花 / 石田 EN2 いいことある記念の瞬間 EN3 ENDLESS SKY EN4 青空がいつまでも続くような未来であれ! ■コンサート情報 Hello! Project 2025 Winter Fes.「各」「合」 出演:モーニング娘。’25 / アンジュルム / Juice=Juice / つばきファクトリー / BEYOOOOONDS / OCHA NORMA / ロージークロニクル 1月2日(木) 品川ステラボール (東京) 1月3日(金) 品川ステラボール(東京) 1月4日(土) 品川ステラボール (東京) 1月5日(日) 品川ステラボール (東京) 1月18日(土) 仙台サンプラザホール (宮城) 1月25日(土) オリックス劇場 (大阪) 1月26日(日) オリックス劇場 (大阪) 2月8日(土) Niterra 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール (愛知) 2月9日(日) Niterra 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール (愛知) 2月15日(土) 札幌文化芸術劇場 hitaru (北海道) 2月24日(月) 福岡サンパレス ホテル&ホール (福岡) 3月1日(土) 広島文化学園HBGホール (広島)
Rolling Stone Japan 編集部