ヒップホップ×グラフィティ×テクノロジー:アーティストKool Koorの世界
アートの未来におけるテクノロジーの役割は?
──アートの未来におけるテクノロジーの役割をどう見ていますか? テクノロジーは鍵です。次に何が来るのかは私たち次第です。毎日新しいイノベーションを目にします。これは指数関数的に増加するでしょう。私は子供の頃と同じように感じています。先ほどもお伝えしたように、私がアートで描くものは “別次元”に存在しているのです。すぐに、私たちは次元を越えて旅し、これらのエキサイティングなシーンを実際に目にすることができるでしょう。 ■クリエイティブプロセス ──多次元的な考えを紙やキャンバスという二次元の媒体に反映させる際、何に注意を払いますか? プロセスから思考を排除することに注意を払います。それは山を通り抜ける水のように流れます。直線はありません。各曲線が次の曲線に導き、少しずつ物語が展開し、姿を現します。思考を手放せば手放すほど、流れは速くなります。この創造の精神状態では、何時間も休まずに多次元の風景を描くことができます。 ──将来のプロジェクトで楽しみにしているものは何ですか? 私は創造の旅を続けていること自体に常に興奮しています。中国ではいくつかの大きなプロジェクトが進行中で、特に日本への初めての旅を楽しみにしています。なんとなく、美しい創造的な冒険が私を待っていると感じています。芸術的および精神的な側面だけでなく、歴史的なつながり自然とのつながりも期待しています。この期待を「考え」として持つことが、具現化につながることを私は知っています。同時に、宇宙には私たち全員に対するマスタープランがあります。私は将来に対して常にオープンであり続け、毎日に感謝をし続けます。上記を心に留めつつ、今ここにいながら、物事が自然に私のもとに来るのを待ちます。 ──グラフィティとヒップホップアートの今後の数十年での進化をどのように見ていますか? グラフィティとヒップホップは止まることができないし、止まらないでしょう。空は始まりに過ぎません(The sky is only the beginning.)。 空は始まりに過ぎないということは、クール氏が伝えたいメッセージの核心である。グラフィティやヒップホップの世界では、クリエイティビティや表現の自由が無限に広がっている。彼の言葉には、未来への無限の可能性と挑戦を続ける意志が込められている。また、彼が生み出すアートは、テクノロジーと共に生きる時代のシンボルを映し出すものであり、私たちに新たな視点と刺激を与えてくれる。クール氏の旅は、これからも続き、そのアートは世界中で多くの人々にインスピレーションを与え続けるだろう。 Kool Koorが歩んできた道、そして彼がこれから描く未来を見守りながら、私たちもまた、彼のアートを通じて新たな視点とインスピレーションを得ることができるに違いない。彼の言葉を借りれば、「空は始まりに過ぎない」。彼のアートの未来は、まだまだ広がり続けているのだ。
西村真里子