じつは日本独自の登山スタイル「沢登り」! 夏に最適なアクティビティの“必須装備”を解説
暑い季節にぴったりのアクティビティ「沢登り」。じつは日本独自の登山スタイルといわれているのをご存知ですか? 決められた登山道や尾根道ではなく、沢筋をたどって歩いたり滝を登ったりと、探検家になった気分で水の中を歩いていくのが魅力ですよね。そこで今回は、沢登りに必要な装備をご紹介していきます。 【写真】沢登りに必要な装備をチェックする(全9枚)
沢登りは足元からしっかり装備を揃えること!
沢登りは普通の登山と違って水の中を進んでいくので、防水性のある装備が必須です。たとえば沢歩きでは、コケや濡れた岩で滑らないように、靴底がラバーやフェルトで作られている「沢靴」が必要。初心者であれば、コケでもすべりにくいフェルトソールの沢靴がおすすめです。 ウエアは速乾性のある合成繊維が好ましく、擦り傷防止のためにも長袖を選びましょう。水の中を移動する場面が多く体を冷やさないよう、下は短パンにスパッツやタイツを組み合わせるのがベスト。ソックスは、濡れた状態でも保温力のあるクロロプレンゴムを使ったものが定番です。他にもグローブや、滝を登る際に膝を岩から守るためのレッグガードといったアイテムをお忘れなく。
バックパックも専用のものがおすすめ
沢登りでも登山と同様、バックパックに荷物を詰めて移動します。ただしバックパックに水が入るおそれがあるので、水抜き用の穴がある専用バックパックがおすすめ。またバックパックにものを入れるときは、防水性のある「ドライバッグ」というインナーバッグを使って中身が濡れないように保護します。 ただし泳いでの沢登りを想定している場合、それでも浸水してしまう可能性があるため、ドライバッグを二重にしてみてください。電子機器や着替えなど、絶対に濡らしたくないものには入念な防水対策が欠かせません。
登攀具で安全に沢登りを楽しもう!
登攀具(とうはんぐ)とは、手足や道具を使って岩などを登るときに必要なアイテムで、クライミングギアとも言われます。転倒時に身を守ったり、頭を守ったりするヘルメットは通常の登山でも必須ですよね。沢登りでも、登山用の安全規格を通っているものを選んでください。 他にも滑落防止アイテムとして用意したい「ハーネス」は、軽量モデルか水を吸っても重くならないものをチョイス。スリングやカラビナなど、ハーネスと併用するアイテムもそれぞれ持っておきましょう。 渓谷を歩いたり滝を登ったりする沢登りは時として危険が伴うので、初心者であればガイド付きの沢登りツアーがおすすめです。しっかりと装備を整えて、安全で楽しい沢登りを体験してみてくださいね。
野中陽平