高齢の親にスマホを持たせたいけど、操作できるか心配です…教室に通えない人には難しいでしょうか?
長らく携帯電話の販売に携わっていた筆者の元には、携帯電話にまつわるさまざまな質問や相談が舞い込んできます。特に最近になって増えてきたのは、高齢の親がいる人からの「親にスマートフォンを持たせるべきか」という相談です。 【画像】シニアにおすすめのiPhoneは? ・自分や子どもたちはスマートフォンを持っており、LINEなどで便利に連絡を取り合える。ガラケー(=従来の携帯電話)を使っている親とだけメールで連絡を取り合うのは不便。 ・親も『孫とLINEをしてみたい』『周りの人がスマートフォンを便利そうに使っているので、自分も使ってみたい』と言っている。 ・携帯電話各社の機種ラインアップにも高齢者向けのスマートフォンが多数登場している。 上記のような理由から、親にもスマートフォンを持たせてはどうかと考えるのだそう。ただスマートフォンには、使い慣れた世代でさえ戸惑うような画面表示も出てくることがあります。そのため「高齢の親が使うのは厳しいかもしれない」とも思えてしまうようです。 おそらく皆さんの中にも、同様のモヤモヤを抱えている人がいるのではないでしょうか。 そこで今回は「高齢者にスマートフォンを持たせるのは難しいのか」についてお応えしていきます。携帯電話販売の現場で高齢者やその家族を応対した経験に基づいてお話ししますので、参考になれば幸いです。
◆スマートフォンは高齢者にもおすすめ。そう言える3つの理由
結論から述べると、筆者は高齢者にもスマートフォンをおすすめしていますし、安心して使ってほしいと考えています。その理由は3つあります。 1つめは「画面の大きさ」です。スマートフォンの画面はガラケーに比べて二回り以上大きく、テキストサイズも大きく設定できるため、文字が読みにくいといった心配がありません。また画面が大きくなった分だけ、操作の手助けになる機能を画面に表示させながら使うこともできます。 2つめは「端末の頑丈さ」です。今やスマートフォンで「防水」や「耐衝撃」をうたっていない製品のほうが珍しく、高齢者向けのスマートフォンでも防水や耐衝撃の試験をクリアした頑丈な製品がそろっています。 落下による画面の故障なども、頑丈な製品であれば防ぎやすくなります。修理を依頼したいとき、高齢者だけでショップに行ったり手続きをしたりするのは難しい場合もあるでしょうから、元から「壊れにくいもの」を使ってもらったほうが安心ですよね。 3つめは「通話音質」です。高齢者向けの携帯電話は耳の遠い人でも聞こえやすいような受話スピーカーを搭載しているのですが、今やスマートフォンのスピーカーのほうが、優れたものが多くなっています。 また、スマートフォンの通信に利用される「4G」や「5G」は、主にガラケーで使われている「3G」よりも高音質で通話できます。聞こえやすいスピーカーとより高音質な通信規格の組み合わせで、ガラケーよりも快適に通話できるのです。